仕事60「解体工事」編

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■ 60以上の仕事を経験した僕。

すごいでしょ?!

・・・と、自慢しても、単なる腰の落ち着かないヤツ・・・で終るのが世間。

でも、いいのだ!

きっと、何かの役に立っているのだから。

きっと、これから何かの役に立つのだから。

なにより、人生充実してる。

これだけ、腰が落ち着かなかったら、これはもはや長所。

環境適応力が優れているという事ではないか!?

・・・と、勝手に想っている今日この頃。

僕の経験した仕事を感想を含めて1つずつご紹介。

仕事内容と感想を綴るだけの大して面白くない記事ですので、お暇な時にどうぞ。

■ 大学卒業までに経験した仕事 (12/24)

解体工事

夏、真っ盛りの夏休み、大学の友達とアルバイト。

僕の中では、一番ワイルドな仕事として記憶に残っています。

この仕事は、ビルの解体工事。

ただ、ぶっ壊す!ひたすらぶっ壊す。

朝早くから猛者どもがバンに相乗りして現場まで向かいます。

そして、バール、ハンマー、チェーンなどを持って現場に踏み込んでいきます。

解体準備のため、道具などを現場に運び込むだけで、ヘトヘト・・・。

ヘルメットの中から滝のような汗が止まらない。

そうして、朝10:00から作業開始!

こういう業界の人たちは時間に厳しい。

ここは、本当に見習いたいところです。

規則正しく時間が流れます。

10:00 開始、12:00 お昼、15:00 休憩、17:00 終了。

時間に対して1分たりとも早くもなく遅くもなく、いっつもぴったり!

15:00の休憩は、ポッカのショート缶と相場が決まっているようで・・・

ショートホープ(ショッポ)の吸い殻を最後に入れる灰皿代わりになります。

荒くれものが多い会社だったから、仕事は命がけでした。

とにかく、乱暴で力任せ!

天井を支えている鉄柱にチェーンを巻き、チェーンを2人がかりで力任せに引っ張る!

そうやって鉄柱を抜き倒す。

「おーい、気をつけろよ!」

この声と同時にチェーンが引かれるものだから、咄嗟の勘で、安全な場所に逃げる。

当然、鉄柱が抜き取られると・・・

支えの無くなった天井は、ものすごい音を立てて、コンクリートや瓦礫と一緒に一気に

落ちてくる。

ドカドカ、ガラガラ・・・・。

砂煙が少し収まったところで、それらを回収してゴミ置き場にまとめます。

ある日、そんな瓦礫の山の上を歩いていると、足の裏に激痛が走りました。

瓦礫の中に5寸釘が上を向いた状態で転がっていて、僕がその上を歩いたからです。

安全靴の靴底を突き抜けて、1cmくらい足の裏を突き刺しました。

「いってぇー!」

そう言うと、アツ~イ男たち2人が駆け寄ってきて、刺さった釘を抜き、すぐさま靴を

脱がし、靴下まで脱がしてくれました。

こういう仲間意識・・・ なんか、嬉しかったなぁ。

友情というか、仲間というか・・・ 感動した。

しかし、その後がまた荒っぽい(涙)。

釘の刺さった足裏の部分を確認すると、おもむろにハンマーで叩き始めます!

こうすると血が余計に出て、釘についていた錆や黴菌みたいなものを一緒に出すこと

ができるようです。

理屈ではそうかもしれないけれど・・・まぁー、痛いよ!

だって、釘が抜けた跡をアンマーでガンガン叩くんですよ!

・・・たたき終わって・・・大丈夫そうだと判断した男は・・・

いや、漢(おとこ)は、新品の釘とライターを取りだし、釘先を真っ赤になるまで

焼きました。

・・・・まさか?

・・・その、まさか!?

ジュッ♪(楽しそうな音だけど、全然楽しくない)

「よし、大丈夫!傷口はふさいだからもう大丈夫、仕事に戻れ!」

仲間思いなのか、人使いが荒いだけなのか・・・わからない。

そんな解体屋の仕事で勉強したことは・・・

常に気を付ける!(広い視野で自分のポジションを客観的にとらえておく。)

傷口は焼いた鉄で皮膚を焼いてふさぐ。

休憩と労働時間は明確に。

普段は距離があっても、仲間が困っているときは、とにかく早く駆けつけろ!

ということです。

”漢”の世界を勉強させてもらいました。

以上・・・・オノマトペ。