仕事60「ゴルフ場のキャディー」編

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■ 60以上の仕事を経験した僕。

すごいでしょ?!

・・・と、自慢しても、単なる腰の落ち着かないヤツ・・・で終るのが世間。

でも、いいのだ!

きっと、何かの役に立っているのだから。

きっと、これから何かの役に立つのだから。

なにより、人生充実してる。

これだけ、腰が落ち着かなかったら、これはもはや長所。

環境適応力が優れているという事ではないか!?

・・・と、勝手に想っている今日この頃。

僕の経験した仕事を感想を含めて1つずつご紹介。

仕事内容と感想を綴るだけの大して面白くない記事ですので、お暇な時にどうぞ。

■ 大学卒業までに経験した仕事 (7/24)

ゴルフ場のキャディー

今は、ないのかな?

長野県は須坂市にある「菅平カントリー倶楽部」。

菅平といえば、夏はラグビーなどの合宿が盛んです。

僕は大学の夏休みの帰省を兼ねて、ここでアルバイトをしました。

浪人中に知り合った友達と一緒に2シーズン働かせてもらいました。

まぁ、日焼けがすごいんです、このアルバイトは。

土人、土人のようにまっ黒。少し薄い、道にできる影くらい黒くなります。

日焼け止めクリームを塗っても、こんがり肌になるくらいすごい紫外線です。

ここで習得した技。

コンクリートの上に置いたゴルフボールを1mくらい離れた買い物かごに入れること!

これ、ピッチングエッジをつかってボールをふわっと浮かせる打法です。

ふわっと浮かせないと買い物かごには入りません。

しかも、ボールを置いた場所はコンクリートなので、ダフリもだめ。

しっかり、ボールの真下にピンポイントでエッジが入らないとだめ。

そんな難しい技で賭け事を休憩時間にしていました。

一人2球、買い物かごに向けてショットをします。

1球でも入った人は、抜けていきます。

最後まで1球も入らなかった人は、参加した人数分の缶ジュースをおごります。

毎日、こうした賭け事を行っていました。

東京に戻り、一度、下宿先の部屋でこれにチャレンジをして、ボールは意図せぬ方向へ。

グラスを割り、部屋にガラスが飛び散った事がありました。なかなか難しいです。

さて、このお仕事は接客がメインです。

いろいろなお客様がいらっしゃるもので、セミプロと呼ばれる方が一番厄介でした。

あっちこっちにボールがいかないので、歩く距離は短くてすむけれど ・・・・

・・・精神的に疲れます。

ある日のセミプロのお客様・・・

シャフトをグニャ、グニャと胸の前で曲げている。

(あー、でたでた、屈強な体を自慢ね・・・でも、いじり方、注意だな。)

お客様 「グニャ、グニャだよ、このシャフト。」

僕 「はぁ、やわらかいと・・・どうなんすかね?」

(体力のことも触れず、やわらかい事の良しあしにも触れず、パーフェクトな接客?)

お客様 「このクラブのシャフト、市販のものでは2番目に硬いんだよ!」

(でたよ!これだから嫌なんだよ。)

なにそれ?

硬いけれど、いとも簡単にグニャ、グニャにできる腕力自慢かよ!

これが、第1ホール、第1打目だから、先が思いやられます。

僕の場合、実は、そうしたお客様と、いかに打ち解けられるのか?

逆に、こうしたお客様を相手にすることが、どちらかというと好き。

お客様の言動に関して、深いところまで読んで会話をする

・・・ためになったなぁ。

それにしても、セミプロ、すごいよ。

ドライバーの飛距離なんて3段階に伸びていき、ボールを見失っちゃう。

まっすぐ飛んでくれるので、だいたいフェアウェイにはあるのだけれど、下手に褒め

たら逆効果なので、”あんたなら、当たり前だよ!”くらいの尊敬の念のオーラを出して、

一緒にコースを回る。

キャディー仲間が嫌がるお客様を、喜んで相手できる自分のスタンスも好きだった。

だって、そのお客様を引き受けただけで尊敬されるんだもの!

役得!ってもんでしょ。

僕自身、プロゴルファーになるつもりは、毛頭なく・・・ただ、友達から誘われたので、

この仕事をしただけでしたが、1日の終わりに本物のコースで、ゴルフができたことには

感謝しています。

ドライバー、5、7、9、PW、PTを持って、担いで回る。カートなんか使えません。

夏とはいえ、山の夕暮れは早いです。駆け足で回らないと日が暮れてしまう。

それでも、友達とするゴルフのまねごとは楽しかった。

ゴルフって紳士のスポーツ。

チップの渡し方も、外国人はおしゃれ~。

1ホール終わって、次のホールに向かう途中、パターをキャディーに渡しますが・・・

ふと見ると、パターのグリップに1,000円が巻かれていたりします。

おっしゃれー!(友達の体験)

日本人はチップという習慣に慣れていないし、現金を渡すということが、どこか露骨でみ

っともないという感性を持っています。

だから、途中の休憩茶屋で僕の好きなジュースをおごってくれるくらいが関の山。

ジュースも嬉しいですが、やっぱり、現金はもっとうれしい!

ちなみに、誰かがホール・イン・ワンを出した時は、ちょっとしたお小遣いをゲットでき

ます。ホール・イン・ワンしたら、その”めでたい事”をみんなに振舞わなければ(おすそ

分け)いけない風習があります。

まぁ、ホール・イン・ワン保険があるくらいですものね・・・。

だから、お客様の誰かがホール・イン・ワンをすると、チップが出る。

気前のいい人だと、その日、キャディーの仕事をした人たち全員にチップをだす。

ホール・イン・ワンなんかでたら破産する!

・・・という言葉は、こうしたところから来ています。

僕が午前中についた女性のお客さまが、午後、別のキャディーさんがついてホール・イン・

ワンを出されたことがありました。午前担当の僕にも2,000~3,000円のチップをいただい

たんじゃないかなぁ・・。うれしかったなぁ。

山の天気は変わりやすく、雷と豪雨、超紫外線との戦いだったけれど面白い仕事でした。

以上・・・・ オノマトペ。