【センドク】読書ノート 17冊目|命売ります

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参考になるかどうかはわかりませんが、読んだ本の感想などを書いています。
結構、好き勝手なことを書いています。ネタバレもあります。

40代後半まで読書嫌いできた私ですが、2018年9月に読書を始めました。
そんなきっかけはこちらです。

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2024年1月19日に、私の不注意からブログのデータを全部消す!?という失態を犯してしまい、なんとかデータの復旧はできたものの投稿日時がすべて”2024年1月19日”となってしまいました。

読了本だけでも読んだ順番ごとに並ばせたい!
…と、架空の投稿日時を登録しながら、記事の並べ替えを行いましたので、記事の投稿日と「読了日」が違うこともありますがご理解ください。
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せっかくの機会なので、過去の記事に対しての「てこ入れ」および「読書感想などの追記」を行っています。

読書ノート

タイトル名:命売ります

著者:三島由紀夫

読了日:

読書が嫌いな理由がわかった

読了を重ね、今回の本に挑みながらようやくわかった!
僕は、本が嫌いなことは自分でも百も承知で、そういう内容の記事も何度も書いてきました。
嫌いになった理由もだいたい自分では分析できていました。

しかし、ピンポイントでわかったことがあります。

自分の好きな意見が書かれた本だけではなく、反対の意見が書かれた本も読んだ方が良いと、どこかの本に書いてあったので、今回は、意見うんぬんではなく、今まで読んでこなかった「小説」に挑戦してみました。
もともと小説は漠然と好きではなかったのですが、いろいろな本を読むことは「偏り」がなくなると思い読むことにしました。

1,000冊を読破するには避けては通れないという気持ちもあったので「命売ります」(三島由紀夫)をチョイスしました。この本は、知り合いが貸してくれました。借りた以上は読まないわけにはいかないという気持も少しはありました。

さて、読んでみてわかったこと。
やはり、小説は嫌いだということです。

自己啓発本の登場人物は、言わば自分です。
本の内容と自分を照らし合わせるのですから当然です。
けれども小説は、その世界観にたくさんの他人が登場してきます。それが苦手です。
また、”比喩表現”はとくに嫌いです。

小説では、一人の人物を紹介するだけでもこんなふうです。
”やせこけた感じのカマキリが背をもたげたような背格好で…”。
こうした表現が著者の個性ともいうべきなのでしょうが、長い!「夕暮れ」の情景も優雅に比喩しながら、3行にわたり描写していきます。

小説が好き、本が好きという人は、ここの部分がたまらないのだと思います。
そして、その表現や比喩には個性がありますので、その辺も踏まえて小説の内容談義をすることが好きなのだと思います。

確かに、流れるように表現される情景や人物描写は、心の中にずっと残ります。
文字から情景が浮かび、豊かな気持ちにさせてくれます。

けれど、長い文章になってくると、何を言いたいのかつかみにくいです。
頭に入ってきません。
そのため、『この文章では何を言っているんだろう?』と、読み返すことも増えます。
読み返すことで、頭の中の情景の移り変わりのテンポが崩れます。
結局、全体の話までもが頭に入ってこなくなります。

長い!文章が、長い!

こういうところが、僕を小説嫌いにする理由なんだとピンポイントでわかりました。

そりゃぁ、病むでしょ

三島由紀夫さんって、そりゃぁ精神的に病んでくるよ・・・
というくらい、表現が繊細でした。
繊細に表現しようとして精神的におかしくなったのか、おかしいから繊細な文章を書けたのかはわかりませんが、よくもああいう比喩表現ができるものだと感心しました。

誤解の無いように付け加えておくと、三島由紀夫さんは僕の中では、精神的に病んでしまった人という認識でいます。多くのファンからは、罵詈雑言が僕に降り注ぐと思いますが、本を読み始めた初心者が、小説に初挑戦した、馬鹿の独り言だと思っていただけると幸いです。

もし、お薦めがあれば・・・というか、こいつ(僕)の考えを改めさせよう!という人がいらっしゃいましたら、どうぞおすすめの本をご紹介いただけると幸いです。
コメントをお待ちしています。

話がそれましたので、作品に話を戻します。

ラストに向けて繋がっていくストーリーの数々は、どうしたらこんな風にストーリーを組み立てられるのかと感心しました。そして、三島由紀夫を少しだけ尊敬しました。

資本主義の多数の意見が「正」とか「常識」だという ”ものさし” や、どこかの組織に属することが ”普通” だとか、そういうことに対する三島のメッセージは、どこか自己啓発を促す本と似ているような気がしました。

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