私は、最近、夢を覚えていられるようになりました。
今朝、覚えていた夢は、こうです。
懐かしいメンバーとの飲み会
新宿の飲み屋で飲んでいます。
メンツは、予備校時代の寮生活で仲の良かった3人です。
30代半ばで大手デパート外商部の課長、警察官主任、会社経営社長です。
30代半ばにして生活…主に収入や社会的地位が私よりもずいぶん上にいる3人でした。
私はと言えば、一回目の独立の最中で、仕事を安定させようとして手当たり次第にいろいろと着手していたころでした。
その4人が新宿の飲み屋で近況報告という名目で集まりました。
今朝、見た夢は20年ほど前に実際にあったことです。
同じメンツで同じ肩書、私の状況も同じ… 当時と全く同じシチュエーションが夢の中で進んでいきました。
友達からのダメ出し
夢の中でも当時と同様で、私のビジネスプランやビジネスのやり方に3人からダメ出しがたくさん出てきました。
私は、だんだん腹が立ってきましたが、私への愛情だと思い我慢をしました。
奥歯を食いしばり、自分の勉強不足を反省し、顔では笑って、ありがたくダメ出しを聞いていました。
これも、当時、実際にあったシチュエーションです。
夢の中でとった行動
けれども、夢の中でダメ出しをされている私が、当時と唯一違う行動をしました。
それは、最終的には友達と思っていた3人と縁を切るという行動です。
とてもスッキリして目が覚めました。
言いたかったことが言えたようにスッキリとしました。
恐らく、私にダメ出しをした3人が、今も充実して私の見本となるような生活をしていたら、こんな夢を見なかったのかもしれません。
あれから20年
実は、ダメ出しの飲み会から20年余りたち、会社を経営していた友達は、会社を倒産させ、サラリーマンをしています。大手デパート外商部の課長だった友達は、単身赴任で5年もの歳月を現在も家族と離れて過ごしています。
今頃どうしているのかと会社を経営していた友達にメールをしても「最後までやり続ける者が勝ちだ」と一言を最後に、連絡しても返信はありません。
きっと、(私のように)細々でもやっていけてるお前の方が凄いんだよ!と褒めてくれたのだと思うのですが、私から言わせれば、会社を倒産させてもまだなお、そんな勝ち負けにこだわっているのか?と言いたくなりました。
大手デパート外商部の課長は、家族と過ごす時間もない5年にもかかわらず「住めば都だ!」などと、私には強がりとしか取れない言葉が短いメールや年賀状に書かれています。
何が大事なのかわかっていないことに悲しくなりました。
当時、私は、言い返すことができませんでした。
確かに、当時の私には戦略とかビジョンを持つなんて言うことはなく、タダがむしゃらに突っ走っていました。だからこそ、そうしたテクニックを持った友達からのダメ出しも有難いアドバイスとして聞き入れていました。
けれども、そのダメ出しで腹が立っていたのは、そういうテクニックを知らないことへのダメ出しの内容からではなかったのだと思います。
テクニックやビジネス論は立派でも、人間として生きることの重要な部分に矛盾のようなものがあり、それが私には引っ掛っていたのだと思います。
その引っ掛かりは、20年という歳月の後に形として現れました。
(↑会社倒産と単身赴任の2人)
私はかわいそうに思います。
出世、お金にとらわれ過ぎて、人生における本当の幸せを見失っているからです。
人間として大事な部分を欠落しているにもかかわらず、あんな風にダメ出しをしているから腹が立っていたのだと思います。
けれども、当時はその原因に気付くことができませんでした。
ようやく腹が立っていた原因に気が付いて、反論する場を夢の中に与えられたのだと思います。
夢の中とは言え、こういう出世やお金にしかフォーカスできない人間と話をしても話は平行線をたどる一方です。私も説得するつもりはありません。それぞれの価値観で人生を生きています。だから、好きなように生きればいいと思います。
ただ…、
「最後までやり続ける者が勝ちだ」「住めば都だ!」
の言葉には、私を羨ましく思っているのではないかと感じています。
けれども、自分ではもう戻れないところまで来ているような悲しみも感じます。
…かわいそうに。
私はそう思います。
分かっているけど引き返せない人と一緒にいても、私は楽しくありません。
楽しいことしかしないと決めて生きている私にとって、こういう人とは付き合わない方が良いに決まっています。
夢の中でも当時も、飲んでいて楽しくない。
自分の時間を楽しくないもので埋めるほど暇じゃないのです。
だから、夢の中の自分は、さっさと友達と縁を切ったのだと思います。
気付きの多い朝となりました。