仕事60「総選挙スタッフ (出口調査員)」編

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■ 60以上の仕事を経験した僕。

すごいでしょ?!

・・・と、自慢しても、単なる腰の落ち着かないヤツ・・・で終るのが世間。

でも、いいのだ!

きっと、何かの役に立っているのだから。

きっと、これから何かの役に立つのだから。

なにより、人生充実してる。

これだけ、腰が落ち着かなかったら、これはもはや長所。

環境適応力が優れているという事ではないか!?

・・・と、勝手に想っている今日この頃。

僕の経験した仕事を感想を含めて1つずつご紹介。

仕事内容と感想を綴るだけの大して面白くない記事ですので、お暇な時にどうぞ。

■ 社会人になってから経験した仕事 (2/14)

総選挙スタッフ (出口調査員)

個人的に電話営業は大っきらい!

だから、そういう電話がかかってくると僕の対応は冷たいし、ぶっきらぼうでした。

今回のこの仕事は営業ではない。

けれど、一軒一軒のご家庭に電話をする仕事には変わりはない。

この仕事をやったことで、営業やセールスの電話に対して、僕自身、かなり優しく

なれました。やっぱり、実際に相手の立場になってみることは重要ですね~。

このお仕事は、2010年の総選挙の出口調査でした。

各テレビ局が予想したりするじゃないですか・・・

“○○党のXXさんが有力と予想されます・・・” とか。

この予想を支えているのがこの出口調査です。

出口調査の作業員は最初にグループに分けられます。

そして、グループごとに電話する地区が割り振られます。

1人1台の専用端末機があり、マイク付きヘッドフォンを装着して、割り振られた

地域で出口調査が終了していないご家庭の電話番号がランダムに表示されます。

詳しく説明すると・・・

まず、端末機に表示される番号に電話をします。

これは、そのエリアの局番から始まる電話番号を勝手にコンピュータがはじき出し

たものです。勝手に生成される番号なので、実際には使われていない番号もあります。

そして、無事、電話がつながると出口調査の開始です。

「なんで、うちの番号知ってるんだ!?」

「ウチは結構です!」

「忙しいので後にしてくれ!」

・・・さまざまな応対があります。

「上司を出せ!」

「(いきなり、切られる)」

。。。精神的に病んできます。

しかし、それを通り越すと作業は機械的になります。

いちいち、電話に対して感情移入をしなくなります。

「仕事」ではなく、「作業」となります。

ちなみに・・・先ほどのような対応をされて電話が切られても、一度つながった電話

番号は機械に登録されてしまいます。そして、どのような応対で電話が切れたのかを

オペレーターが記録することになっています。それも、仕事の一環です。

そういう電話番号は、再度、端末が優先的にピックアップしてきます。

たとえば、17:00頃帰宅予定と端末にメモをしておくと、17:00くらいに、誰かの端末

に、その電話番号がピックアップされます。

電話をかける前に、どうして前回は電話が切れてしまったのかをオペレーターは端末で

確認をしたのち、もう一度、電話をすることになります。

この出口調査っていうのは厄介で・・・

電話口に出た人に聞けばいいってものではないんです。

ちなみに、お尋ねする内容は、”どの政党に投票するつもり?” 等となります。

せっかく、電話を切らずに電話口の方が対応をしてくれているのに・・・

公平な数値をはじき出すために、端末は条件を出してきます。

“選挙権のある人で、その世帯の上から2番目の年齢の方。” ・・・とか。

これが厄介!

これは、その都度、端末が表示してきます。

電話口の方がその対象となる人物ならいいんですが、そうでないと、その方が戻る

時間をお尋ねして、その時間を端末に入力し、その電話を終了します。

すると、端末は対象者の帰宅時間頃に、対象者宅の電話番号を誰かの端末に表示し

ます。こんなシステムになっています。

僕がうまく話せたからといって、ほかのオペレーターはそうはいかないかもしれない。

また、その逆もしかり。

電話口に出た人は良い感じの人でも、対象者となった人は無愛想かもしれない。

その逆もまたしかり。

こういうシステムのルールのなかで、1日何十件と電話をします。

「もう、電話してこないで!」 と言われても、あと3回は電話するような仕組みにな

っています。これは、電話を嫌がる人に4回以上電話をするとクレームにエスカレート

するけれど、3回までなら、あまりクレームに発展しないという統計値から来ている

そうです。当然、これが何回目の電話なのかも端末に表示されます。

3回目!

このように表示されているお宅に電話をするのは、気が滅入ります。

そうやって、設定されている目標数のデータを集めます。

それぞれ、オペレーターの成績も端末に出ます。

何件、成功したのかが表示に出ますので、競争意識が高まります。

そんな精神状態は、もう2度と経験したくありません。

こういう経験をすると、電話をかけなければいけない仕事の方々の気持ちがよくわか

ります。本当に大変なんですね。精神的にタフでなければ務まらない仕事です。

この仕事で、一つだけ印象に残った事があります。

あるお宅に電話をすると・・・最初は嫌がっていた方が、最後には・・・

「あんたぁ、うまいなぁー。ついつい、答えちゃったよ。」

この言葉は、自分の話術への自信にもつながりました。

もう、2度とやりたくないけれど、良い経験でした。

・・・・オノマトペ。