パソコンの普及と生活への浸透状況から、こんな問題が今後は増えるのではないでしょうか?
”家族の使っていたパソコンのパスワードが分からない”
思い出の写真や手紙を見たいと思っても、パソコンにログオンができなければ、大変困ってしまいますよね。初期化すれば、ログオンができても、パソコンの中身が無くなってしまうので、ジレンマに陥ってしまいます。
なにも家族内だけの事ではありません。退社した社員のパソコンに、本人しか知らないパスワードが設定されている場合も同じです。
本来であれば、そうした時のためにCDなどを作っておく機能があります。しかし、事前に作っておかなければ、何の意味もありません。他のパソコンでそうしたCDを作って、パスワードのわからないパソコンにCDを入れてもダメなのです。
今回ご紹介するツール(無料)を使えば、パスワードが分からなくてログオンできなかったパソコンが簡単に使えるようになります。
ぜひ、お試しください。
Lazesoft Recover My Password
外国のソフトで、英語ですので少し怖いですよね。けれど、このツールを使って、お手伝いをしている会社のログオンできないパソコンを救出したばかりです。ウィルスなどの被害もありませんでしたので、安心してください。
まずはソフトウェア(無料)の、ダウンロードとなりますが、心配であれば、以下の使用方法の流れを確認してからでも大丈夫です。
Lazesoft Recover My Passwordは、どんなソフトなのか?
忘れたWindows のログオンパスワードを、リセット(削除)できるようにするソフトです。
専用のブートCD / DVD、ブートUSB からパソコンを起動させ、指定したユーザーのログオンパスワードをリセット(削除)できるようにしてくれます。
※Windows のプロダクトキーを表示する機能も付いています。
BIOSという聞き慣れない設定を変更する必要があります。ほんの少し、ハードルが高いのですが、詳しく説明しますので、安心してください。なによりも、大切なデータを無くさないためにもが頑張りましょう!
この作業後は、パスワード入力なしでWindows にログオンできるようになります。
また、パソコン内に複数のアカウントがあり、それぞれにログオンのパスワードが設定されている場合には、“ どのユーザーのパスワードをリセットするのか ” ということを指定することができます。
尚、ブートCD / DVD / USB として動作するタイプのソフトなので、自分のパソコンに全くログイン出来ない時は、出先のパソコン等でこのソフトをインストール → CD / DVD / USB を作成するとよいです。
Lazesoft Recover My Passwordの使い方
こちらからダウンロードできます。
その前に、使い方の手順をご覧いただいても大丈夫です。
ブート CD / DVD / USB の作成
1. 空のCD / DVD、またはフォーマットしても良いUSBドライブを用意しておきます。
2. ダウンロードした「LSMediaBuilder.exe」を実行(ダブルクリック)します。
3. ウェルカム画面が表示されます。
画面下の「Please select the Windows version of the target computer」の下にあるプルダウンメニューで、パスワードのリセット(削除)を行うWindows のバージョンを選択します。その後、「Next」ボタンをクリックします。
Windows のバージョンを特定しない場合は、「Do NOT Specify the Windows version of the target computer」のままでもOK です。
4. 書き込み先ドライブの選択画面が表示されます。
CD / DVD を作成する場合は、「CD / DVD」をチェックして、その下の欄で空のディスクが入っているドライブを選択し、右下の「Start」ボタンをクリックします。
USB を作成する場合は、「USB Flash」をチェックして、その下の欄で書き込み先とするドライブを選択し、右下の「Start」ボタンをクリックします。
※USBを作成する時は、「Start」をクリックした後、以下の画像「USBをフォーマットしても良いですか?」という意味の表示がされますので「Yes]をクリックします。
5. データの書き込み処理が開始されます。しばらく待ちます。
CD / DVD を作成する場合は、下記のような書き込み画面も表示されます。
6. 少し待つと、書き込み完了画面が表示されます。
最後に、「Finish」ボタンを押せば作業完了です。
CD / DVD / USB からパソコンを起動させる
BIOSの設定
これまでの手順がうまく進んでいれば、CD / DVD / USBドライブのいずれかに「Lazesoft Recover My Password」で作られた起動用ソフトは保存されています。
今度は、その起動用ソフトをログオンできないパソコンに読み込ませたいのですが、BIOSの変更を行う必要があります。
パソコンは、Windowsが立ち上がるまでに、さまざま機器類にアクセスした後、最終的に画面が表示され、立ちあがります。さまざまな機器にアクセスする順番を変更する事が、簡単に言うとBIOSの設定変更です。
起動用ソフトは、ログオン画面が表示される前にパソコンに読み込ませる必要があります。
起動用ソフトをCDに作成した人は、ログオン画面が表示される前にCDにアクセスさせるようにBIOSを変更させる必要がありますし、DVDに起動用ソフトを作成した人は、先にDVDにアクセスさせるようにBIOSを変更させます。
USBドライブに起動用ソフトを作成した人は、ログオン画面が表示される前に、USBドライブにアクセスさせるようにBIOSを変更します。
BIOSの設定画面の表示のさせ方
パソコンメーカーやマザーボードメーカーによって違うのですが、調べてみると「del」か「F2」のキーを押すことで、設定画面が表示されるようです。
- 電源を入れると同時に「del」連打(押しっぱなしではなく1秒に3回位の速さで連打)
- 電源を入れると同時に「F2」連打(押しっぱなしではなく1秒に3回位の速さで連打)
このどちらかで、BIOS画面が起動します。もし、Windowsのログオン画面まで立ち上がってしまったら「del」で試したのなら「F2」でやってみましょう。
※どちらをやってもうまくいかない場合は、連打のタイミングが悪いのかもしれません。
※まれに「F1」の場合もあるようです。
BIOSの変更
各メーカーのマシンごとに変更させるための画面が違うので、詳しいサイトを見つけました。これを参考に、ログオン画面が表示される前にアクセスさせるべき機器を最優先にくるよう設定します。
後で元に戻せます。
その場合、現在、どういう順番でBIOSが設定されているかをメモしておきましょう。
BIOSの変更設定が完了しましたら、いよいよパスワードのリセット(削除)になります。
起動用ソフトをパソコンに読み込ませる
起動用ソフトをCD / DVD に作成した人は、それをドライブにセットします。USBドライブに起動用ソフトを作成した人はUSBに接続します。そして、そのまま、パソコンを起動させます。
「Windows Boot Manager」という画面が表示されるので、「Lazesoft Live CD」を選択して「Enter」キーを押します。選択は、キーボードの「↓」「↑」でできます。
起動中…
パソコンが起動すると、最初にウェルカム画面が表示されます。
パスワードのリセットを行う時は、上部のプルダウンメニューをクリックして「Reset Windows Password」を選択し、右下の「Next」ボタンをクリックします。
Windows のプロダクトキーを確認したい時は、上部のプルダウンメニューをクリックして「Find Windows Product Key」を選択し、右下の「Next」ボタンをクリックします。
「このソフトは、非商用利用に限り無料です」というダイアログが表示されるので、「Yes」ボタンをクリックします。
パスワードをリセットするOS の選択画面が表示されます。この画面の一番上にあるプルダウンメニューをクリックし、今回パスワードリセットを行うWindowsを選択します。複数のOS をインストールしていない場合は、そのまま「Next」ボタンをクリックすればOK です。
最初の画面で「Find Windows Product Key」を選択していた場合は、即座にWindows のプロダクトキーが表示されます。続いてパスワードのリセットを行う時は、画面下部の「Back」ボタンを押して下さい。(パスワードのリセットを行わない場合は、「Finish」ボタンを押す)
「Back」ボタンを押すとユーザーアカウントのリストが表示されます(パスワードリセットの続き)。ここで、ログオンパスワードの削除を行いたいユーザーの名前を選択し、右下の「Next」ボタンをクリックします。
最終確認画面が表示されます。
そのまま、画面中段にある「RESET / UNLOCK」ボタンをクリック。
「パスワードをリセットしました」というダイアログが表示されます。
ここで「OK」ボタンをクリックします。
すべての作業が完了したら、画面左下にあるWindows ボタンをクリックし、
- Shut Down Computer - パソコンをシャットダウンする
- Reboot Computer - パソコンを再起動する
のどちらかを選択します。
確認ダイアログが表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。「パソコンを再起動」させるを選んだ場合、「Windows Boot Manager」が再度立ち上がってしまうので、先にCD / DVD / USBドライブから起動用ソフトは取り外しておきましょう。
BIOSの再設定
「del」「F2」まれに「F1」で起動させたBIOSを再度、起動させます。
マシンによっては「Reset(リセット)」というボタンがある場合もございますが、そうでない場合、最初にBIOSの変更を行う時にしたメモを頼りに設定します。
メモをしてない場合は、通常、HDD(ハードディスク)から優先すれば問題ありません。
HDDにはOSがインストールされていて、大概のパソコンは、HDDから起動します。迷ったら、HDDを最優先に設定しましょう。
これで、全て元通りになりました。
お疲れ様でした!