神様ごめんなさい
罰があたっている人を見て「ざまぁみろ!」と思ってしまってごめんなさい。
機内でのこと-「ざまぁみろ!」の原因-
隣の席で、離陸と同時にノートパソコンを開き仕事を始めるサラリーマン。
肘があたるほど夢中で、エクセルに何かを入力している。
何度もというか、もう常に肘があたるので、ゆっくり休めない。
「ち!」と舌打ちをして、少し窮屈な格好で身をよじるが、一瞬、反省の色が見えた程度で、そのあとは我が物顔で肘あてを占領した。
少しすると、気分が乗ってきたのかキーボードの叩く音も大きくなり、身をよじっている僕のわきや肘にも、やつの肘が当たる始末。
不愉快この上ない。
幸い、1時間ちょっとのフライトなので我慢も出来たが、途中、貧乏ゆすりもあり、あまり気分の良くないフライトだった。
神様が与えた罰-「さまぁみろ!」の瞬間-
飛行機は下降をはじめ、ようやく、着陸。
そして、やつは早々に荷物を棚から降ろしたところまでは良かったが、何か気になり胸ポケットやビジネスバッグの中を探し始めた。
何かが無い様子だ。
再度、胸ポケットからビジネスバッグ、コートのポケットなど、思いつくところは手を突っ込んでは、期待が外れたような落胆の顔を繰り返している。
”僕は、内心「ざまぁみろ!」そして、「神様、ありがとう!」やっぱり、こういうやつには、それ相応の罰が当たるもんだなぁとほくそ笑んでいた。”
『プロ』という自分なりの定義
「ざまぁみろ!」なんて思いながら、こんなやつが自分の取引先の相手だったら、物は買わないしサービスも受けないだろうなぁと考えていた。
なぜなら、人の迷惑を考えられないような人間、つまり、自分だけが良ければいいと思っている人間に、”多角的な目”が備わっているわけもないからだ。
そういうやつに限って”こんなに頑張っているのに!”とか愚痴をこぼすんだよなぁ。
なんで、そんなに頑張ってもうまくいかないか知っているかい?
それは、こうやって、少しずつ他人に迷惑をかけて、人に嫌な思いをさせていることが、順繰り回って、自分のところに帰ってきているからなんだよ!
そういうこともわからず、俺は頑張っている!なんて、世間知らずもいいところだ。
さて、そんな隣の席のサラリーマンを見ながら、こいつは『プロ』じゃないなぁ・・と思いながらも、では、『プロ』とは、なんぞやと考えてみた。
プロは自分の働きやすい環境を手に入れてこそ
僕の中で『プロ』というものは、無理な要望を聞き入れ、なんとかそれをやり遂げ、満足していただけるような結果を残す人の事だと解釈している。
- 無理な要望を叶える
- 納期までにやり遂げる
- お客様が満足する
プロは、絶対、機内でなんか仕事をしない。ゆったりと空の旅を満喫する。
先ほどのサラリーマンとて、明日の段取りをしていたのかもしれない。それは、明日の仕事を円滑に進めるための手段であり、それはとても素晴らしい事。
しかし、本当のプロは、そうしたことも仕事時間内に終わらせているのだ。
きっと、こういうご意見もあると思う。”そんな時間なんてねぇよ!!”
はい、ごもっともです。
時間は平等で、なんでもかんでもやっていたら24時間あったって終わらせることは出来ません。でも、プロはイレギュラーな対応をしてこそ!
本当のプロは、どうやって時間を使っているのだろう・・・?
プロの時間の使い方
本当のプロは、仕事をしていない時間、遊んでいる時間も『仕事をしているように見せている』のだと思います。
もう少し付け加えると、周りに、あいつはそれでよいと認められ、そういう環境を手に入れているというところが『プロ』なんだと思う。
プロは、どんな風に時間を使っていても、すべて自分の仕事に結びつけて考えている。
ゲームをしていても、読書をしていても、旅行に行っていても、食事をしていても、どこか頭の片隅に自分の仕事との共通点や応用できるところを探している。
傍から見れば、旅行に行ったり、食事をしたり・・・は「遊び」でしかない。
しかし、無理難題を言われたとき、本当のプロは、そうした食事や旅行、ゲームといった時間はすべて依頼者のために使うことで、問題の解決にあてることができる。
そして、日ごろの多角的な目から入った情報を仕事に応用することができる。
遊んでいるようでも・・・いや、遊んでいるのだけれど、結果的に、就業時間内に無理難題を解決できてしまうのである。
遊んでいても、”あいつはあれでいい”と周りに認めてもらい、そういう環境が持てるようになったとき『プロ』と呼ばれるのだと思う。
見方をかえれば有能なサラリーマン
先ほどのサラリーマン、ボクが取引先なら絶対、商品は買わないけれど、僕が社長だったら積極的に使うだろうな・・・。
だって、就業時間をとっくに過ぎた夜の遅いフライトでも、会社のためにガンガン仕事するんだもん!そういう人間は、便利だよ。嫌な言い方だけどさ。。。。
僕は、そういう駒になりたくなくて「今」がある。
「人の振り見て我が振り直せ」・・・だな。
社長が見て、あいつ使える!と思われるような、働き方はしないんだ!
それだと、社長に対して営業をしているのと同じだ。
商売とは、お客様の方を向いていなければならない。
つまり、お客様の難題を解決することが最優先!
上司や社長の難題を解決することではない!・・・ということを肝に銘じよう。
このフライトは、良い勉強になりました。