くだらないものを集める男性の気持ちを少しだけ判ってほしいと思う記事。

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ビンテージと女性

ビンテージというものは女性には理解されにくい・・・と勝手に思っています。

これからご紹介するのは、昔の氷を作る機械「製氷皿」なのですが、これは約80年前のもの

です。女性はとても現実的で、その製氷皿は使えるのか使えないのかを基準に考えます。

状態からいうとご紹介の製氷皿は使うことができます。

しかし、新品ではありません。

女性は、こういうものを中古で手に入れてまで使おうとは思いません。

汚い、ばい菌は大丈夫? ・・・など、実に現実的です。

男性の考え

男性からすると、実際にそれを使おうが使うまいが、商品の価値を「使う」というところには

向けていない。

作られた年から、今日まで、どんな人の手に渡って自分のもとにやってきたのか?

約80年の間に、どういう思い出がこの製氷皿に刻まれたのか?

・・・と、そんなことを思い馳せるだけで幸せなのです。

だから、こういう商品は必要以上に磨いたりしては駄目なのです。

1つ1つの汚れでさえも、歴史が刻まれているからです。

僕のお宝「製氷皿」

さて、前置きが長くなってしまいましたが、これは僕が2番目に大切にしている製氷皿です。

この製氷皿にはパテントNOとして「U.S. PAT. 2147495」が刻印されています。

この番号を調べてみると、GE(General Electric)が製造した製氷皿だということが分かり

ました。

刻印は、以下の写真のように押されています。

この番号をさらに調べてみると・・・・この特許番号は、1939年2月14日に発行されたも

ので、この特許は「General ElectricのJames Miner」に発行されたものだということが判

りました。全く同じ形状の製氷皿が2枚あるのですが、片方にしかこの刻印はありません。

ここは、僕の推測になるのですが・・・

先に商品として販売し、評判がよさそうなら特許をとろうと考えたのではないでしょうか。

そのため、特許番号をもらう前に売り出された製氷皿には特許番号の刻印がなく、特許取得

後は、その番号を刻印したので同じデザインでありながら刻印があるものと無いものが存在

することになった・・・・こういう想像も楽しいです。

となると、刻印の無いものの方がさらに年代は古いものではないかと考えられます。

刻印有りと無しの製氷皿をセット所有できていることに無償の喜びを感じます。

・・・これが、男性というものです(笑)。

モノにはこうした時代背景が必ずあります。

製造された国はアメリカです。

ワンオーナーなのかどうかはわかりませんが、これで氷を作ってお酒やジュースを冷やして

飲んでいたんだろうなぁ。1886年にコカ・コーラが誕生しているので、この製氷皿で作った

氷をコーラに浮かべていたかもしれません。

お母さんに冷たいジュースをねだるアメリカの子供・・・

シャワー後にお酒をグラスに注いで、氷を浮かべるお父さん・・・

間違いなく、そうした人たちの指紋がここにはついていたはずなんです。

当時、冷蔵庫は貴重な機械ですから、きっとこの製氷皿もとても大事に扱われていたのだと

思います。だからこそ、約80年もたつというのに、こんなに綺麗な状態で残っていたのだと

思います。

トレイの裏表の写真です。

この製氷皿にはレバーが付いていません。

レバーが付いているものは下の写真のようなものが代表的です。

レバーを動かすと氷が取り出しやすくなる仕組みなんです。

ちなみに、この製氷皿も僕のコレクションですが、1950年代のソビエト製です。

話しは元に戻しますが、レバーが付く前は、各社それぞれが氷の取り出しが簡単になるよう

工夫が製氷皿に見て取れます。

この製氷皿は、職人の工夫が光っています!

蛇腹のような・・・グネグネと曲がる構造になっていて、氷を取り出しやすくしています。

こういう時代背景を想像し、さらに僕の時間も重ねていく。

そして、いずれ別の人のものとなる。

そういう付き合い方を古いモノとはしていきたいなぁ。

女性には理解しにくいと思いますが・・・唯一、女性でも少しだけ理解できそうな使

い方・・・それは、ディスプレイなのでインテリアとして使うことです。

時間が染み込まないと出せない雰囲気というものがビンテージにはあります。

置いておくだけで存在感を放つもの・・・それがビンテージです。

まとめ

女性の皆さん、そういうことですので認めてあげて許してくださいね。

・・・・オノマトペ。