正義感 中学・高校時代
僕は中学・高校・大学と運動部に所属していました。
しかし、高校と大学では途中で退部をしています。
高校は教師の体罰、大学は先輩の体罰(連帯責任という名のしごき)に嫌気がさし、退部し
たのですが、そんなジメッとした話しをするのは、別の機会にして、今日は退部に至るきっ
かけと今だからこそ浮環で見れる部分を綴ろうと思います。
正義感 高校バスケ部退部のキッカケ
体罰教師による暴力でバスケットが楽しくなくなったというのも理由だけれどそれと同じく
らい、仲間がホイッスルの紐や竹刀をバラした竹の棒でたたかれるのを見るのが辛くなった
ということも原因です。
きっと、自分には体罰が無くて仲間にだけ体罰があっても辞めていたと思います。
その逆もしかり。
そういう意味では、体罰をやめてほしいという抗議が、退部というパフォーマンスであった
ように思います。
けれど、よく叩かれていた友達は最後まで部活をやり遂げました。
そういう意味では、僕には挫折感だけ残りました。
<当時を思い出す>
あれから30年以上経って、このことをふと思い出すと・・・
叩かれている友達は、僕に何かをお願いしたのか・・・?ということです。
あの時、僕は体罰がいやで部活も嫌だと思う気持ちでいっぱいでした。
きっと、友達もそう思っているに違いない・・・と、僕は勘違いしたのではないだろうか。
友達の分も抗議してやるという、勝手な正義感で、僕の退部という行動そのものを、自分で
正当化したのではないか・・・。
確かに、その部分はあったかもしれません。
ただ、その正当化が無くても退部はしたと思います・・・。
まぁ、こうした僕の心の動きは置いておき、僕の友達が最後まで部活をやったという事実は
僕ほど部活が嫌なわけではなかったという事です。
そして、もう一つ事実が・・・
友達は僕に体罰の抗議をしてくれと言ったわけでもないという事です。
正義感 大学アメフト部退部のキッカケ
連帯責任という名のもとに、その日は腹筋400回を超えていました。
腕立て伏せのしごきに移った時、僕はどうしようもなくイラついてしまった。
腕立てが苦手という事もあったけれど、腹筋の時から、いつも粗相をおかすY君がいた。
そのせいで、腹筋が400回にも膨れ上がり、同じように腕立てでもY君は迷惑をかけて
いる。
・・・でも、仲間だ。
Y君にあたってはいけない。
そもそも、腹筋や腕立てを数百回って・・・尋常なレベルではない。
Y君の粗相は仕方のない事だ。出来なくたって当然だ。これを強要している先輩が異常だ!
そう思った瞬間、正義感から、僕は腕立て伏せを止めた。
当然、先輩は僕にいちゃもんをつけてくる。
そのまま、先輩を睨み付けていると、胸ぐらをつかまれ、立ち上がらされ、腹に膝蹴り、顔
を殴られた。
引き離そうとする仲間や先輩達を振り切って、僕も一発、顔面に。
そのままグラウンドを去ろうとする僕の背中に飛び蹴り一発。
やり返さず、そのまま、その場を後にした。
これが、退部のキッカケです。
<当時を思い出す>
ここでも、今更ながら、冷静に考えると、面白い事実が浮かび上がってくる。
連帯責任としてみんなに迷惑をかけたY君は、僕に助けを求めてはいないという事。
僕が、Y君を助けながら、連帯責任を負わされている仲間も助けようと、勝手にやった事。
誰も僕に、求めていたわけではないという事だ。
僕が退部した後も他の仲間はアメフトを4年間続けていた。
そこには、僕の勝手な正義感と挫折という文字が残っただけでした。
ここで思うのは、自分の正義感は性分だから仕方がないとしても、それをやってやったから
といって勝手に相手に恩を着せてはいけないという事。
また、必要以上に相手を心配して、いろいろやってあげれない自分の情けなさを責める必要
はないということ。
だって、何かをして欲しいと頼まれたわけではないのだから。
頼まれもしないのに、正義感を燃やし、勝手にやる事。
頼まれもしないのに、正義感を燃やすが、何もできない自分を責める事。
どちらも性分だけど、これでは、僕自身が可愛そうだ。
当の本人は、案外、ケロッとしているものだ。
その証拠にバスケ部でも叩かれていた仲間は最後までやったし、アメフト部の粗相の原因の
Y君も最後までやり遂げた。
”自分を正当化するための手段として「正義感」を使う”というズルさが自分にはあったかも
しれない。そうやって退部する理由を見つけたのかもしれない。
”けれど、それもこれも、必要以上に人の辛さや苦しさをわかろうとする僕の勝手な思いやり
が、代わりに僕が言ってやる・やってやるという正義感に火が付き、結局は自分が退部した
り、その為に挫折感を味わうという事実を生んでいるのであれば、止めようと思う。”
人は人。
人は、自分の苦しみは自分で何とかするようにできているとドライになる。
それがいい。
ただ・・・、頼まれた時は全力で仲間の為に動く!
それが、良い。