「”これが良い”と決めつける。」という考え方。
最近、この考え方を目や耳にします。
伊丹十三「ヨーロッパ退屈日記」、景山民生「どんな人生にも雨の日はある」であったり、所ジョージの「世田谷ベース DVD」にこの言葉が登場します。
「”これが良い”と決めつける。」という考え方がある著者、またはタレントだから、本やDVDを読んだり、見たりしたわけではありません。
「本」は人が偶然貸してくれたものだし、DVDは僕の人生も所さんのようになれたらいいなぁと思って、半分は所さんを研究するような目的で購入したものです。
そんな本やDVDに共通するものが「”これが良い”と決めつける。」です。
逆に言うと「”これが良い”と決めつける。」ところがあるから、本やDVDを楽しく見れたのかもしれません。
「”これが良い”と決めつける。」とは?
「”これが良い”と決めつける。」ということは、最初、僕はこんな風に考えていました。
- 『どちらか迷ったときは、自分が良いと心が感じた方のモノを選ぶ。』
- 『ウィスキーなら○○しか飲まないといったように最初から決めつける。』
というように、表面的にしか解釈していませんでした。
良いモノの意味を深く理解をする
つい最近、「”これが良い”と決めつける。」この意味の深いところを理解しました。
それは、こういうことです。
まず、それを理解するためには以下のことを理解する必要があります。
- そのモノの世間の評価は気にしない
- 本当にそれが自分にとって良いモノなのかを頭では考えない
- 新しいモノが「良いモノ」ということではない
このことを理解しなければいけないということです。
「良い」ということは、機能や値段では見ず「自分にとって良いモノかどうか」ということです。
例)自分にとって良いドライバーを選ぶには?
例えば、ネジを締めるドライバー。
寝転んでネジを締めなければいけないシーンが多い生活・仕事習慣のある人は、ドライバーに磁石の機能が付いていた方が、付いていないよりは便利なはずです。
寝そべって仰向けになった途端、ネジが落ちてしまったら、その度にネジを探さなければなりません。そんなことをしていたら仕事になりません。
だから、その人にとっては、磁石付きのドライバーは良いモノなのです。
また、柄(え)の部分がプラスチックや木製といった違いがあります。
これも、見た目のカッコよさではなく、どちらが便利なのかを考えます。
濡れた手の状況が多い人や軍手をしてネジを締める作業をする人は、プラスチック製の柄だとネジを締める時や緩める時に、手元が滑ってしまい効率が落ちてしまいます。
こういう人は、木製の柄の方が良いのです。
良いもの選び
そうやって自分にとって良いモノを探していくと・・・
自分には”これが良い!”というモノ、自分にあっているモノに辿り着きます。
そうして辿り着いたモノに「”これが良い!”と決めつける。」のです。
そして、それを大事に使います。
壊れたり、無くしてしまった時のために、スペアをはじめから購入しておきます。
これが、伊丹十三さん、景山民生さん、所さんのモノに対する考え方なのだと思います。
今後の僕の生活
こんな風にモノにたいする考え方を文字にまとめることができて、僕自身嬉しい限りです。
今まで、所さんのような生活に憧れるばかりでした。
なぜ、憧れるのかを考えても「心」がそうしているといったことしか思いつきませんでした。
こうして文字にしてみて初めて分ったことがあります。
伊丹十三さん、景山民生さん、所さんが好きで、本やDVDを楽しく読んだり見れたりするのは、モノに対するこうしたこだわりが、人間性として文字や映像に現れているからなのだと思います。
僕は、その人間性が好きなのだと思います。
その人間性に「心」が惹かれたのだと思います。
「心」がそうしているという先ほどの表現は、あながち間違っていないのかもしれません。
くどいようですが、あの人間性は「自分にとって良いモノ」を探し、見つかったときは、今後、そればかりを買うところから生まれているのです。
そればかりを買うということは、ドライバーなら○○のXXだ!として決めるということです。
そういう決めつけが人生をシンプルにし、自分が確立され、自分の「味」が出てくるのだと思います。それが人間性となり、僕も所さんのようになっていけるのだと思います。
また、モノだけでなく、感覚的なものも自分にあった決断として決めてかかろうと思います。
人生、選択する場面で迷いが生じる時が多々あります。そんな時、いろいろ生きてきた中での経験から、割とうまくいったパターンというものがあるはずです。
そんな成功率の高い方を選ぶことが自分にとって良いコトだから、今後は、過去を振り返り、良い結果が出やすいパターンを迷うことなく選ぶようにしたいと思います。
つまり、僕の場合、○○で迷ったらxxを選ぶと決めてしまおうと思います。
ウジウジ悩まず、自分の今までの経験から導き出された、比較的良い方向に向かう解決策を知っているわけだから、無条件にそれを選ぶと決めておくことが無駄な時間を費やさずに、その分、楽しい時間を過ごすことができるのだと思うのです。
自分に寄り添い、良い方向を導いてくれる考え方というものも、自分の中の基準値として持っていると、過ごしやすいのではないかと思うのです。
良いモノ選びのまとめ
モノ選びは、人の評価や新しい機能に振り回されず、自分の生活に一番寄り添ってくれるモノ(自分にあっているもの)を選ぶということです。
他人にはあわなくても、僕にはすごくあっている!だからコレにする。
・・・これで良いのです。
そのためには、ドライバー1本購入するのにも、お店に行き、何本も手に取って自分の生活シーンと照らし合わせなければいけません。自分の生活シーンにあっているのかと自問自答して決めることがこだわりとなっていきます。
もし、お店に自分にピッタリのモノなかったら・・・?
ここはいいけど、これはダメ・・・。
どうしても自分の生活シーンにベストマッチしたモノが見つからない・・・そんな時は、自分の生活シーンに一番合いそうな1本を見つけて、そこに足りないものを付け加えるという作業をすることになります。
つまり、足りない部分を自作するということになります。
このカスタマイズがまたこだわりとなります。
まとめ
モノとの関りをこういう考え方で決められたら、機能の評判・評価に振り回されず、値段の高い・安いではないところで購入を決められます。
そんな風にして選ばれた道具やモノに囲まれた生活は間違いなく楽しいはずです。
どこを見ても、自分のこだわりがあるモノが置かれた部屋に居て、楽しくないわけがないですから。
これからは、僕も、そのようなモノの選び方をしていこうと思います。