個人事業を開始して間もなくのことで、この経験は立ち直れないくらいショックでした。
販売価格として60万円くらい。
独立して間もなくのこの損失は、相当、凹みました。
取り込み詐欺 奴らの手口
東急ハンズなどで商品の販売先を突き止めます。
そして、電話をかけます。
商品の卸販売をしてほしいというお願いをして、卸価格を決定したら、少数の注文をします。
1か月後、販売先に仕入れ代金を振り込みます。
その後、少しずつ注文の数量が増えます。
2か月後、商品の仕入れ代金の振り込みをせず、事務所ごと無くなります。
実際に僕の身に起こったこと
取引開始まで
僕が扱う雑貨を僕の販売ルートとはぶつからないお店で販売したいという電話がありました。
僕自身、新規の取引には注意をする方なので、実際に先方の事務所まで出向きました。
受付には女性がいて、廊下にはたくさんの商品が山積みとなっています。
発送先は九州のものが多く感じました。
受付の女性は、爪のお手入れをしていて、少しルーズな印象を受けました。
先方の仕入れ担当と話を進め、初回の取引なので卸価格は高めで設定させていただきました。
早々に注文が入る
発注単位を守っていただき、それぞれの商品を約7万円ほど仕入れて頂きました。
翌月にはしっかり入金もされて、初回の取引は成功です。
翌月の注文状況
5万円と7万円の注文が入りました。
納品後、その月末には20万円ほどの注文が入りました。
この月の卸価格は約30万円。
更に翌月
注文は好調で、定期的に数万円単位の注文書がファックスで届きます。
そうしているうちに、前月の約30万円の支払日が迫ってきました。
通帳確認
商品の卸代金が振り込まれる日に銀行で記帳をしましたが、入金が確認できません。
翌日も確認できないので、電話をしてみると話し中でつながりませんでした。
その日は一日中、電話は繋がらず、仕方がないので翌日(入金予定日から3日後)に先方の会社に出向きました。
そこで衝撃の一言が!
「今日でおたくが2件目だよ。ここの会社はもうないよ。」
頭が真っ白です。
ここで、いろいろなことが紐づいてきました。
電話がつながらないのは、僕のような会社がたくさん電話をしていたから。
もともと払う気のない仕入れ代金だから、掛け率が高くてもすんなりOK。
・・・・やられた!
警察へ
同じような被害にあった営業マンと近くの警察署に行き、被害届を出しました。
一緒に行った会社の被害は800万円ほどだそうです。
警察が言うには、この集団はかなり有名で前科もある。しかし、犯人が捕まってもお金は戻らないだろうと・・・。
取調室のような狭い場所で、何枚もの写真を見せられ犯人逮捕の協力をしましたが、この取り込み詐欺の総額は1億を超えたそうです。
まとめ
こちらの条件が通りやすい商談には注意が必要です。
なぜなら、どんなに高く購入しても詐欺集団は代金を払うつもりがないからです。
そうして仕入れた商品を闇の格安販売店に二束三文で流します。
お店では、通常送品と全く同じものを格安で販売できるので儲かります。
しかし、そのお店も仕入れ先が詐欺グループだということを知らないため、商品をたどっても犯人を逮捕できません。
最初の3か月くらいは、現金先払いという方法も有りだと思います。
以上、皆様もご注意くださいませ。