ポジティブシンキングなんていう言葉が日本でも言われるようになって、もうだいぶ経ちます。いわゆる、昔から日本人が言ってきた「前向きに考える」ということです。
けれど、それも行き過ぎると”脳天気”と言われかねない部分もあります。
今回、”ポジティブシンキングの本場”であるアメリカはラスベガス!
いつもお祭り騒ぎのラスベガスで、2つのポジティブシンキングを経験しました。
でも、僕には腹ただしい解釈しかできませんでした。
その1:売店にて
お店に入り、お目当ての商品を探しましたが2つしかありません。このままでは、お土産にならないので、店員さんに尋ねると・・・・いろいろ、探してくれました。
しかし、同じ商品は見つからず、店員さんの発した一言は・・・
「あなたのそれが最後の商品みたいです!ラッキーでしたね!」だって。
いかがですか? 変な気分になりませんでしたか?
正直、僕は『在庫、補充しとけよ!限定品でもあるまいし!なにがラッキーなんだ!?』
と思ってしまいました。
その2:ホテルチェックアウトにて
ホテルをチェックアウトする時、3万円近いキャッシュバックがありました。どう考えてもキャッシュバックをもらえる理由なんて無いので、気持ちが悪い。それでも集合時間に集合場所に向かわなければならず、理由の良くわからないお金をもらって待ち合わせ場所へ。
そのことを迎えに来た旅行会社の担当に伝えたところ、
「お金、貰ってきちゃったんですよね。でも、余計にお金をとられるより、貰えたんだから良かったじゃないですか!どうして、悪いように考えるのですか?」
このように言われました。とても・・・浅はか。
このように感じるのは僕だけでしょうか?
理由のわからないお金をくれるわけないのが普通です。
きっと、身に覚えのない請求がどこかにあって、その請求をチェックインの時にデポジットしたお金から差し引いた分の残りを戻しただけではないかと推測しています。
そうしたことを推測せずに、お金貰えてラッキー!として問題をかたずける感覚が理解できませんでした。
アメリカのポジティブとは脳天気なのか?
今回の経験で感じたことは、トラブルに対して目の前のことしか見ていないんだなぁと思いました。そのトラブルを独特のポジティブシンキングで”幸運”としてとらえがちなところも特徴的でした。
・ 最後の在庫をゲットできてラッキー!
・ お金が戻ってきてラッキー!
といった、その奥にある、本来解決しなければいけない問題を楽しい気持ちやラッキーなことを全面的に押し出すことで隠しやり過ごす・・・臭いものにはフタ・・・といった性格が見てとれました。
”今、楽しければ良い”という「今」にフォーカスすることがとても上手です。
僕のように、いつまでも先のことをウジウジ心配し悩んで行動できないよりは、こうした考え方で、物事の割り切り方を身に付けたら、少しは楽かもしれません。
けれども、根本的な問題を先に送ってばかりいても、たびたび発生する同様の問題は解決しないと思います。
この経験から、僕自身に取り入れるべき考え方は、目の前に起こる現象を”良い考え方で終わらせる”ということです。もちろん、問題を先送りせず、反省や対処をして”良い考え方で終わらせる”ということです。
どのように応用できるかわからないけれど、表面的な明るさや問題解決の先送りではなく対処しながらも、それによって幸運や楽しさがもたらせられるといった言動を心がけたいと思います。
日本的に言えば「脳天気」ではないポジティブさを身に付けるということになるわけですが、それはいわゆる「前向き」ということなわけで、となるとアメリカからの輸入であるポジティブシンキングよりは、日本の前向きな精神と姿勢が最強なポジティブではないかと。。。
日本の良さを改めて感じる旅となりました。