カブのオーナー人物像
SNSのお友達から、多くのアドバイスをいただきました。
そして、さらに人物像を深堀することができました。
物を大事に長く使うというベースに、いろいろな要素を乗せることができました。
- こだわりがある
- 面倒くさいと思ったら、途中で止める
- 小さい工務店の社長
- お店を大きくするため駆け回っている
- 信州の片田舎
こんな人物像です。
ウェザリング開始
小物の制作
商売道具やいただき物のりんご、買いだしたお酒などを運ぶためのリンゴ箱です。
ネットでリンゴ箱の大きさを検索して、それを1/12にして寸法を出し、写真を見ながら木材を切り出していきます。
細かな作業ですが、楽しいです。この「木くず」、あとで活躍しますのでとっておきます。
組みあがったので、汚し始めました。
水の染み込む場所はもちろん、この中沢工務店の社長がやりそうなうっかりミス・・・
たとえば、機械油をこぼしてしまうところなんかを想像して汚していきます。
ウェザリング用の粉を薄め液多めで溶いて、筆で隙間に浸み込ませます。
内側と外側の汚れは、少し違いを付けます。
外側の方が明らかに雨や埃に触れるはずです。中沢工務店の社長は道具を大事にしますから、中には雨などが入らないようにするか、雨の日などはバイクは乗りません。
釘が打たれているように見せるために、ドリルで穴を開けました。
その釘も錆びてくるので、汚しで表現します。
この社長は、箱は大事に使うのですが、そもそも、箱が汚れたら取り換えるというようなことはしません。面倒くさいんですね、きっと。
横や底、内側や外側の汚れのバランスを見ながらリンゴ箱を汚します。
中沢工務店の社長は、さすがに工務店の社長だけあって、リンゴ箱をそのままカブにくくりつけるようなことはしません。危ないですからね。
板を一枚切り出してきて、そこにリンゴ箱を乗せることで安定をさせています。
それを再現したいと思います。
せっかく汚した荷台も、木の板を乗せることで隠れてしまいます。
けれども、この見えないところのリアリティが私だけの満足感を高めてくれます。
このままでも良い感じですよね~。
これだけでも絵になっちゃう。
デカールシールで「りんご」と「りんごマーク」を貼り付けたら、周りと馴染むように汚します。
荷台に板を乗せる
シートのカーブにあわせて中沢工務店の社長は板を切り出します。
この辺は、社長の得意とする仕事です。
ホラ!ぴったり!
良い感じに汚しも入れました。リンゴ箱と板はほぼ同時期に取り付けたはずなので、同じ程度の汚しにしておきます。
中沢工務店の社長は、長く大事に安全に使うために、荷台に板を針金で固定します。
いらないコンセントの導線を抜き出し、2本をよじることで針金を再現しています。
荷台のくくりつける部分にアタリを付けて、ドリルで穴を開け針金を通します。
荷台に板を針金で固定します。
中沢工務店の社長はくくりつけた板の針金をそのままにはしません。
こういうところは案外細かくて、しっかり仕事をするタイプの男です。
ペンチでしっかり切ったら、危なくないように折り曲げて完成です。
縄の結び目は歩道側に作ることも忘れずに。
人が乗り降りするのは、歩道側です。もし、結び目が車道側になったら、荷物の上げ下ろしは車道の真ん中でやることになるので、不自然さに繋がります。
こういうところに気が付くと、嬉しくなっちゃいます。
ピッタリ!中沢工務店の社長はいい仕事をします。
ほらね!
木くずを使った汚れ
リンゴ箱を作ったときに出た木くずをウェザリングアイテムとして使います。
- 木くず
- ウェザリング用のパウダーを薄め液で溶いたもの
- 木工用ボンド
- 水
これらを混ぜます。
それを、タイや周りにくっつけていけます。
乾くと泥の汚れとも錆ともいわれぬ、良い感じを出してくれます。
大きい木くずもホイールにあると、雨の翌日のぬかるみを走ってきたような雰囲気が出ます。
ウェザリング
荷台は、リンゴ箱を引きずって降ろすせいか後ろの方に傷がつくようです。
それが、錆を多く発生させる原因です。箱から漏れた機械油と埃が、ブレーキランプのところで汚れの塊になっています。
デカールシールを瞬間接着剤で貼ると、デカールシールは溶け始めます。
ボロボロになったシールに錆びを乗せていくと良い感じになりました。
足を乗せるところ、中沢工務店の社長がよくぶつけるであろうところ、ふたやネジの周りを種類の違う色で汚します。
また、つなぎ目は埃のたまりやすいところなので、見逃さずに汚します。
車体の裏は汚れにくいですが、錆は付いてきます。
光っているところは光っていないと気が済まない中沢工務店の社長は、こういうところもきれいに磨いて、長くこのカブを愛用しています。
この辺は、木くずの木工用ボンドの汚れが良い味を出しています。
中沢工務店の社長は、ここまで放っておくかというと、少し疑問ですが、私の自己満足で、ここまで汚してしまいました。
マフラー周りの汚しは一番好きなところです。
プツプツと丸く発生するサビ。中心は濃く、周りに行くにしたがって薄くなる。
歯ブラシを使って、ポンポンと叩いて表現してみました。
サビとオイルが混じった黒い汚れもマフラーの口にはよくできます。
それを忘れずに表現します。
シートは、他の部分に比べて綺麗です。
SNSのお友達にもアドバイスされました。そこで、ここの部分は、あとで仕上げます。
ミラーは、製作途中に折れてしまいました。
それを中沢工務店の社長は、溶接しましたが、折れたところからはサビが広がっています。
スロットルの根元もサビが始まっています。
全体的な汚れのバランスを見ながら、汚れを足していきます。
中沢工務店とデカールシールを貼る
これから会社を大きくしたい中沢工務店の社長は、カブを宣伝のツールとしても使います。
電話番号と会社名をカブにいれました。
こっち側でないとダメなのはお判りでしょうか?
宣伝ですから、すれ違う対向車に見えなければ意味がないのです。だからこっち側です。
中沢工務店の社長は、なかなかの切れ者です。
シートを汚す
先ほどより少し光沢を抑え、古い感じを出しましたが、もう少し手を加えました。
SNSのお友達のヒントでもあるのですが、人によっては、ガムテープで修復する人もいます。
ところが、中沢工務店の社長は、細かいところが気になる性格です。
同じような色で修復しようとしたはずです。
同じ色は出せないにしても、限りなく似たような色でシートの剥がれた部分を塗っています。
少し、恋色になっている部分がそうです。
中沢工務店の社長のカブ完成
ちなみに、この紐は、適当な紐をほどき、ウェザリングで汚したものです。
安全を考えた入念な結びは、中沢社長の性格が出ています。
逆行もまたリアル。私は嫌いじゃないです。
親バカのように同じような写真が続きます。最後までご覧いただいても写真の山です。
この度は、ご覧くださいまして、ありがとうございました!
制作途中のジオラマとの雰囲気もバッチリ!
あらら、シートが少し浮いたままで撮影しちゃった。中沢社長に怒られちゃうね。
汚しは、時間が経つと馴染んでくるので、ほどほどでやめて様子を見ることが重要です。
これは、師匠にいただいた言葉のうちの一つです。
時間経過とともに変化するカブが楽しみです。