外注 ~ 素直に言う事を聴き過ぎるクリエイターにはご注意を ~

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例えば、扉を付けるとして… 自分では取り付けられないので外注に頼むことになります。

その扉を内側にしか開かないようにするのと、どちらも開くようにするのでは、取り付け時の手間が少しばかり違う。

料金も両方に開くようにした方が高いのは当然です。

けれども、内側にしか開かないような扉を設置した後に、両方に開くように改装するには、少し高いどころの話ではなくなってしまいます。

こんなことは、こうしてあらためて書かなくても分かる人がほとんどだと思います。

ホームページ作りを外注する時も同じ事

先ほどの例と同じで、ホームページ制作やデザインの制作でも、完成した後に修正をしようとすると、完成するまでにかかった費用と同じくらい費用が発生してしまうことがあります。

パソコンの中でやることとはいえ、デザインの統一性という面から、色や形といった細部までを、その変更に伴って最初から見直す必要があるからです。

パソコンでカチカチっとするだけで、すぐに変更が出来ると思っているらしいのですが、その変更に伴い、全てのトーン&マナーを見直し変更する作業は、どこかをカチカチっと変更すれば、全てが自動で変わるというものではないのです。

確かにパソコンの性能アップにより、今まで1週間かかっていた作業が数時間で仕上げられるようになりました。けれども、その分、多くの情報量を詰め込むようになり、その手間は以前よりかかるようになりました。

つまり、思うほど簡単ではない…ということです。

だからこそ、私の場合、ホームページの利便性と集客告知のための方法をお客様の予算と照らし合わせてランニングコストを抑え、今後発生しそうな修正に対してあらかじめ吸収できるようなプランを提案をしています。

予算が沢山あり、クライアントの言われる通り制作して、その都度、ホームページを最初から作り変えて良いのであれば、私も言いなりになります。その方が簡単にお金を稼げますので。

しかし、普通はそうではありません。

一度作ったホームページを大切に長く使い、PR活動・集客活動を行います。そのため、私は、そういうところまでヒアリングを行い、考え得る未来を想定して、簡単に安く拡張できる骨組みを作ります。

これが、プロの仕事です。

言う事を聴き過ぎるクリエイターには注意する

私も一応プロなので、最初にいろいろお聴きして、考え得る未来と予算を照らし合わせてホームページを制作します。

ところが、打ち合わせの段階でお客様が面倒臭くなってしまうケースがあります。

とりあえず、作ってよ。そのあとで、いろいろ考える。」というケースです。

このパターンが一番困ります。

他のクリエイターさんはどうしているのでしょうか?お聞きしたいところです。

私の場合、もし、そういう風に言われた時は、今後はお断りをすることに決めました。

今までの私は…とりあえず作り始めます。

途中で変更をリクエストされた場合、予算をオーバーするのであれば、再度見積もりを提出して、先方の理解のもと再制作に入っていました。

予算オーバーを了承してくれる場合、私は言いなりになります。こちらのベストな提案を修正するのですから、それなりに先方にも知識があるのだと理解するからです。

しかしながら、大抵の場合「だから最初に言ったでしょ!」という結果となります。

それでも、クライアントの希望ですから文句も言わずに淡々と仕上げます。

そこには、クライアントが便利になるための当初描いた私の未来の工夫などはありません。この仕事が終わったら、二度と関わらないことを決意して、どんなことでも言う事を聴いて、ホームページを完成させていました。

クリエイターが素直にクライアントの希望に従い始めたら、危ないと思って下さい。口うるさく言うのは、結局、その経験と知識からクライアントのためのベストを提案しているのです。せっかく制作するのだから、予算内で拡張性があり、すばらしいものをと考えているのです。もちろん、そのうえでクライアントに喜んでいただきたいと思っているのです。

それを「とりあえず、作ってよ。そのあとで、いろいろ考える。」と言われたら…

逆の立場になればお分かり頂けると思います。