どんな時に緊張して、あがるのか?
私の場合、以下のようなとき、数日~2週間前から緊張と不安がやってきます。もし、私と同じようなタイプの人は、緊張や不安、あがり症を回避できるのではないかと思います。
- 全体朝礼の司会
- 指導者としての立場で4人以上の前で話す
- 資格取得為等の面接試験・筆記試験・受験・テスト
- 観客がいるスポーツ大会
- クラスの催し物を全校生徒の前で発表する
- 卒業証書をみんなの前で受け取る
- 冠婚葬祭でのあいさつ など
通常の会話・・・つまり、一方的に話さず、会話のキャッチボールがある場合は、相手が3人くらいまでなら平気です。
人様の前で成果が期待される発表や、自分自身でうまくやってやろうとする気持ちがあるときは、当日よりだいぶ前に緊張し始める傾向にあるようです。
あなたは、どうでしょうか?
緊張する理由は何なのか?
もう少し深く自己分析をしてみます。
私の場合、先ほど挙げたようなシチュエーションでは、ほぼ確実に緊張し、当日は心臓が口から出そうになるほどあがってしまいます。
そうしたとき、どうして私はそんな風になるのかを考えてみたときがあります。
すると、ごく普通な事ではありますが、自分の内面が見えてきました。
一言で現わすと ”みんなの前で練習した通りカッコよくきめたい” のです。
緊張体質を友達に相談すると言われること
こころの奥には、大勢の前で恥をかきたくない、自分の持てる能力を最大限ぶつけて成功したいという気持ちがあることが分かり、友達にこのことを離すと決まって言われます。
”だったら、たくさん練習すればいいじゃない!たくさん勉強すればいいじゃない!” と。
でも、それは逆なのです。
努力というのは、私の100%は他人の20%かもしれません。しかし、恥をかきたくないので、本人としては、持てる知識を総動員して100%努力しているつもりなのです。
ここに問題が隠れていることに気が付いたのです。
”こんなに努力したのだから、失敗はしないよね?失敗したくないよね?”
と、こんな風な考えが沸いてきてしまうのです。自分で自分を追い込んでいるんです。自分の努力は100%ではないかもしれない、もっとやれることはないか?ほんの少しの努力不足で失敗はしたくない・・・そんな風になっていきます。
言い換えれば、向上心の塊のような考え方で、どこか完璧主義者のようにも取れます。しかし、本人にとっては、苦痛でしかないのです。
気分を落ち着ける考え方
天才はいると認識する
あなたの周りにも、こういう人いませんか?
- 勉強をしていなくてもテストの点数が良い人
- 練習していなくても肝心な時に点数を入れるスポーツ選手
- いつも飲み歩いているのに業績の良い営業マン
こういう話をしようとすると、決まって、そういう人たちは陰で努力をしているのよ!と言うう人がいます。それは、きっとそうだと思いますし、否定はしません。
けれど、本当に天才というか、運の良い人もいるんです。
人が寝ずに努力しても、100m競争をすると、笑いながら鼻くそでもほじりながら私の横を抜いていく・・・という、天才がいます。
最初から、こういう人がいるということを忘れて努力をするから、自分を追い込んでしまうのです。自分がどんなに勉強をし努力をして、シミュレーションを行っても、本当に何もせず、うまくできてしまう人には勝てないのです。
まず、諦めを付けましょう。やる前から諦めるのです。
それ以上努力しても、天才には勝てないから・・・。
練習してないのだから、うまくいくわけがない
緊張、不安、あがり症の人は、人と同じかそれ以上の練習はしていると思います。私もそういう一人だと自覚しています。だから、練習していないと言っても、人並みかそれ以上の努力はしているというのが前提となる話です。
それ以上の練習は、手を抜くか、やらないようにする。
私のような人間は、練習をしないと負けるとか失敗するという思考回路が働きます。それを逆手にとって、練習をしないことで「開き直り」をするのです。
”練習してないんだから、当日は、うまくいくはずがない!”
そんな風に明るく開き直ってしまうことで、失敗して当たり前という状況を作り出します。
その分、当日までの緊張は少し和らぐと思います。
また、実際に何も用意しないで、当日は全てアドリブでやってみるということをお薦めです。
会社での朝礼とか、別に失敗しても他人はたいして何も思っていないようなところでテストしてみてください。何のスピーチも用意していないので、慌てるのは必至です。
何も用意しないで、自分はどこまでできるのか?
これを知ると、一つの目安となります。
所詮、練習しても当日は60点な自分
先ほどの諦めと似た様な考え方です。
どんなにうまくやろうとしても、自分の場合は基本60点。もしかすると、それ以下が普通。
そんな風に、自分が自分に課す得点を低く設定する。
”所詮、自分はこんなものだ。” と、自分に期待しない。
もし、当日を迎え、65点だったとしたら、次は何点取れるのだろうとワクワクしてきます。
緊張や不安を生み出すほどの努力をしない。つまり、通常の努力をすれば何点とれるのかを知ることが重要なのです。
同じ努力で得点を上げるためには、努力する時間を長くするのではなく、問題点の洗い出しをすれば良いのです。どこが得点を下げたのかを明らかにして、そういうところを理解し、対応していくだけで通常の努力だけで完成度は上がっていきます。
これだけ努力したのだから、きっとうまくいく!というような、緊張を誘発する努力をしなくてすみます。
努力をしない → うまくいくはずがない → できなくてあたりまえ → 緊張しない
このような思考になれば、緊張はドンドン和らいできます。
このチャンスは二度とこない!と思わない
会社の朝礼当番と大学受験とでは、訪れる機会(チャンス)の周期はまるで違います。
1年に1度しか受験できないような場合、緊張も大きくなると思います。また、ビジネスにおいては、一生に一度のチャンスと思われるようなシチュエーションも存在します。
チャンスの周期が長くなれば長くなるほど、このチャンスを逃してはいけない!と緊張します。勉強や練習を頑張りすぎて、それが逆に緊張に繋がっていきます。
チャンスはこの1回しかないかもしれないけれど、うまくいかないのなら、そういう風な人生の導きではないのだと考える方が良いです。
「導き」というと宗教的な匂いがして嫌なのですが、例えば、何かを好きになるとき、たまたまテレビで見たら、欲しくなったとか、やりたくなったことがあると思います。
これと同じです。
テレビをたまたまつけたら・・・というのは、なんの計算もなしにということです。
どうしてテレビなんかつけたのかと自問自答しても明確な答えが出ない時、それは、まさに「導き」という言葉しか当てはまらないと思うのです。
大げさですが「運命」という言葉でも良いかもしれません。
つまり、うまくいかないのも「運命」であり、そのうまくいかないことが将来の人生を形成するのだと思います。人生は、うまくいくようにできていると思うので、そうした失敗は、自分の人生を成功に導いている要因の一つだと思うのです。
だから、このチャンスを逃したら、二度と思い描いた人生にはならないなんて考えないことです。それは、なるべくしてなっているのですから。
とにかく、当日までの期間、当日と自分を追い込まないことです。
自分を必要以上に緊張させないためにも、”結果がうまくいかなかったら、運命がその方向ではないと教えているのだと思えば良い!”と、気持ちを落ち着かせましょう。
ワクワクのスイッチを入れる
あなたにも、”早く明日が来ないかな!”というような日があると思います。
たとえその日が緊張する日でも・・・。
そういう時、緊張や不安と相まって、ドキドキやワクワクで少し楽しいような気分になっていると思います。そんな気分を、苦手な発表会や試験で思い描ければ素敵だと思いませんか?
事前に準備をたくさんしたのだから、できる(成功する)に違いない!
基本、私は、こんな風に考えてしまう人間です。裏を返せば、準備をしなければできるわけがないという気持ちを抱く人間です。私と同じタイプの人間なら、次のフレーズは、あなたにもワクワクのスイッチが入ると思います。
- ”何もしないで、私はどれくらいできるのだろう?”
- ”何もしないで、合格したら、プレゼンがうまくいったら、私ってすごくない?”
そんな風に思うのです。
やってみると、結構、ワクワクしてきます。
既に頑張っていろいろやってきた人も、このフレーズは使えます。前提として、自分は何もやってきていないと思い込むことが重要です。
たとえ結果がうまくいかなくても、何もしてこなかったのだから当たり前なのです。
もし、うまくいかなかった原因を知ることができれば、それを直せばいいのです。
直したうえで、他は何もしない。
そして、もし、同じチャンスが巡ってきたら、何もしないで前回はあの程度。今回は少し修正したので、前回よりは良い感じになるのではないか?どのくらい良くなってしまうのだろう?と、そんな風に楽しんでいきます。
すると、次のチャンスが楽しみになってきます。
これが、嫌なドキドキの緊張をワクワクにして楽しむ方法(スイッチ)なのです。