0から1のアイデア出しは特殊能力
「0」から「1」を生み出すことは、無料ではない。
もちろん「1」を「10」に育てることも無料ではないけれど、これはある程度の計画性をもってすれば、段階的に達成できます。つまり、誤解を恐れずいうのなら、誰でもできることです。
「0」から「1」を生み出すということは、段階的に何かをすれば生まれるものではありません。一瞬で思いつくこともあれば、3年考えても思いつかないこともあります。
それゆえ、その価値は計り知れません。
「0」から「1」を生み出すことに対して、そのジャンルごとに料金表のようなものが世の中に存在すれば、こういうものをお願いすれば大体いくらくらいが相場だと馬鹿でもわかるというのに、それがありません。
だから、「0」から「1」を生み出す苦しみを分からない人たちは、平気でこんなことを言います。
『明日、何パターンか考えてきて!』
『ちょっと気に入らないから、他の何かを提案して!』
こういう人たちから言わせれば、”アイデアを出すのがあなたの仕事だろ!”というかもしれませんが、だったら、何もないところから生み出す特殊能力にしっかりとした値段をつけろよ!
と、私は言いたい。
アイデアと料金
1アイデア○○円といったことでもいい。
ところが、現代においては、気に入られたアイデア、または採用されたアイデアでいくらというのが基本です。企画持ち込みの他社とのコンペといったものなら仕方がありませんが、社内でのアイデア出しにおいては、こういうところはハッキリさせておいた方が良いと思います。
つまり、採用されようがされまいが、アイデアを出すたびに料金が発生するということです。
アイデアひとつに料金を設定するなんて!
そう思うのなら、せめて、何もないところから生み出すことのできる思考回路に敬意の念を持てと言いたい。そうすれば、依頼の仕方も違ってきます。
『私ではこんなアイデアは出せないのだけれど、
もう少しライトな感じで今のアイデアに肉付けしてみて!時間はたっぷりあるから!』
といった具合に、相手をリスペクトする言葉が並ぶはずです。
目に見えて動かずとも仕事をしていると理解する
考えもせず、ただ、キーボードを打っているだけの人に時給が発生して、どうして脳みそをフル回転させ、その人にしかできない能力を発揮している人の時間には給料が発生しないのでしょうか?
腕組みをして考えているだけでは、キーボードを打っている人より仕事をしていないのでしょうか?
こういうことが分かる人間が今後は会社を率いていきます。
こういうことが分からないと、これからは孤立していき、会社であれば潰れていく運命にあると思います。