【センドク】読書ノート 267冊目|人生が劇的に好転する グチ癖リセット術

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参考になるかどうかはわかりませんが、読んだ本の感想などを書いています。
結構、好き勝手なことを書いています。ネタバレもあります。

40代後半まで読書嫌いできた私ですが、2018年9月に読書を始めました。
そんなきっかけはこちらです。
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2024年1月19日に、私の不注意からブログのデータを全部消す!?という失態を犯してしまい、なんとかデータの復旧はできたものの投稿日時がすべて”2024年1月19日”となってしまいました。
読了本だけでも読んだ順番ごとに並ばせたい!
…と、架空の投稿日時を登録しながら、記事の並べ替えを行いましたので、記事の投稿日と「読了日」が違うこともありますがご理解ください。
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せっかくの機会なので、過去の記事に対しての「てこ入れ」および「読書感想などの追記」を行っています。

読書ノート

タイトル名:人生が劇的に好転する グチ癖リセット術

著者:植西聰 (著)

読了日:2022年2月13日

全体的な感想

読み始めてすぐに『なんか腹立つなぁ。』と感じました。
この著者の本を昔に読んだ記憶はあるけれど、こんな人だったかな?
もっと、良いこと言っていたような…。

そこで、このブログを検索してみると、同じ著者の別の本ですが、当時の私の感想がありました。なんと、別の本の感想でも、あまり評価は良くありませんでした。

さて、本の内容ですが…

「愚痴を言うな!」と言われても、言ってしまうものは仕方がない。
そう思いませんか?

そりゃぁ、言わない方が良いのは分かっているけれど、どうしたら言わなくなるのかという解決方法があまり納得できません。
著書では、興味や関心を広げなさいとか、前向きな言葉を使いなさいとか…書かれています。

そもそも、なぜ愚痴が出てしまうのかという説明が足りないと思います。
愚痴が出るのだからこうしなさいではなく、脳の仕組みから説明が必要だと思うのです。

脳の仕組みは、すべての仕組みが明らかになっていません。
けれども、分かってきた範囲内でよいので「脳」の仕組みが愚痴を言わせているということを説明してほしいところです。それをせずに、上辺だけの解決方法を論じても、単に感情にフタをさせているだけです。
そんな方法論でグチ癖が治るはずもありません。
フタをして押し込んだ行き場所の無い感情は、本人を、ただただ、悶々とさせるだけです。

私が読んできた本の中で、一番しっくりくる説明は「脳はヒマが嫌い」というものです。
次から次へと不安や怒りや妄想を勝手に生み出してくるのが、人の脳です。

考えても答えの出ない題材に怒りや不安を組み合わせて、脳は、自身に語りかけてきます。
普段、他のことに没頭しているときは、そんな題材をスルーします。
けれども、何もすることがなくヒマな時は、そうした題材が頭の中でどんどん大きくなってきます。

少しでもその題材に触れようものなら、不安や怒りはアッ!という間に大きくなります。
”あの原因はあいつだ!”とか、誰がいけないのか犯人を捜し始めたりします。
そうしたことが愚痴にもつながるのです。
結局、脳は、自身にそのように考えさせることで、ヒマではなくなるのです。

もう一度言います。脳はヒマが嫌いです。
そうやって怒りや不安や愚痴を言うことで、ヒマではない状態がずっと続けば、脳にとっては嬉しい状態が続くということです。

そういう仕組みをわからないで、この本に書かれていることを忠実に守っても、自分という人間の感情を押し殺すだけで、グチ癖が治るということにはなりません。

もし、愚痴を言いたくなったら、他のことで頭の中をいっぱいにすればいいのです。
今日帰宅して食べたいものとか、やりたいこと… 基本的には怒りや不安が伴わない思考や妄想です。
たとえば、今日はXX時に帰って○○をしよう!
そうすると、この仕事はXXまでには片付けなければ!
…という具合に時間を逆算していきます。

近い将来の目標を達成するために「今」何をしなければいけないかというように、逆算して「今」にフォーカスしていきます。
そうすることで「今」に集中でき、早く仕事を仕上げて家に帰ろう!という気持ちになります。愚痴なんか言ってるよりも、早く帰るために「今」何をどうするべきかを「脳」をフル回転させて考えればいいのです。
そうやって、いくつもの楽しいことや嬉しいことを次から次へと考えては「今」に落とし込んでいくと、脳はヒマではなくなります。

楽しい妄想を永遠にすることができる人はそれで良いかもしれませんが、先ほどのように「今」にフォーカスを合わせていくことは、XXをするために「今」何をすればよいのか答えが分かった時点で脳の回転はストップしてしまいます。

つまり、脳の働きに「終わり」が訪れます。
「終わり」がくるとたちまちよからぬことを考え出すとも限りませんので、XXしたい、○○を完成させたい、○○を見たい、XXを終える…といったことをどんどん紙に書き出しながら、それらに対して次から次へと「答え」を導き出し、そのための段取りも紙に書き出していきます。

段取りをやり終えたら、消し込み線で消していくという作業も併せて行うと良いです。
これは、小さな成功体験を積み上げるという部分で自分に自信をつけることにもつながりますので、一連をセットで行います。

ここまでやれば、次から次へと何かをしなければならなくなり、脳はフル回転を続けることになります。

要は、脳がヒマでなくなればいいのです。
脳は、良いことや楽しいこと、不安や怒りを覚えることの区別はしていません。フル回転を行ってさえいれば、脳は、嬉しいのです。

この脳の仕組みを上手に利用したうえで、この本に書かれていることを実践する方が良いと思います。

この本は、先人たちの教えこそためになるものがありますが、作者自身の知恵という部分では、読み手をかえって混乱させる本かもしれません。

「~だと思います。」といった言い切らない表現は、著者の自信の無さが現れているような気がします。「~です。」だと安心するのですが、これは個人差があるのかもしれません。

背中を押してほしい文脈になると、頻繁に、他人事のような表現が飛び出します。
そうなると、きっとこんな風に本を書いていても、所詮、他人事なんだなぁと思ってしまいます。

本の内容にこれだけ不平不満が出てくるのは、私自身、自分への怒りがあるのだと思います。

なんで、こんな本を買ってしまったのか?しかも、この著者の別の本を購入し、同じような感想まで書いているのに!時間とお金を無駄にした!
そう思いながらも、もしかすると、きっと良いことが書かれていると信じて読み進めてはいるが、一向にそうしたポイントはないというジレンマ。。。。

そんなイライラが、こうした感想を書かせているのだと思います。

もう、この著者の本は買いません。

ひとつだけ良かったところをあげるなら

他の本にも書かれていることですが、”8割くらいでちょうど良い。”という文章を見たとき、これは私自身忘れてしまっていたことに気が付きました。

100%ではなく、80%くらいでいいんだよ!
そんな気持ちで生活することは、気持ちにゆとりを生んでくれます。
特に完璧主義、几帳面な方は実践すると良いと思います。

これを思い出させてくれただけでも、価値はあったと思うことにします。

やっぱり相性が悪いと思った

さて、271冊目を読もうともって、本棚を探すと良さげな本がありました。

「覚悟のコツ」ブレずに潔く、気持ちよく生きる9つのコツ… なんていう本です。

そして著者を見てびっくり! タイトルに騙されて、昔に購入してしまっていたようです。

それでも、この本は違うのかもと思い読み始めましたが…
やっぱりだめ! この著者の文体は読みやすいのですが、解決方法が全く記されていない。

困難を覚悟のうえで、夢に向かって進んでいく。
こんなこと書かれていますが、その覚悟はどうやったら持てるのか?については一切書かれていない。

やっぱり、こういう本か… それでも、もう少しと読み進める。

未来を心配しない。過去を後悔しない。
余計なことを考えるなというけれど、どうすれば良いのか書かれていない。
今日やるべきことにどうやって集中すればいいのか書かれていない!

この人の本は、人の教えや文献を引用して紹介するだけで、自分の意見や主張が全く?ない?
他の本もそういう所が嫌でしたが、この本もそうだということは、ダメだなこりゃ。

最後に、もう少しだけ!と読み進める。

…とページをめくった瞬間、嫌気がさして本を閉じた。
無駄な時間は作らない。我慢して読んでもいいことはない。

このあと私がとる方法は一つ。
本棚にこの著者の本があるかをチェックして、売るなり捨てるなりして処分することだ。

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