「ようかいけむり」とは
子供のころ、とても不思議でした。「ようかいけむり」覚えていますか?
「妖怪煙(ようかいけむり)」「お化けけむり」というネーミングの駄菓子屋限定で売られていたカード。
カードを開くと薄いラミネートのような紙があります(?)
そのラミネート紙をはがし、樹脂っぽい部分を人差し指でこすり取るようにしてなぞります。
同様に親指でもそうします。
あとは、人差し指と親指をこすり合わせながら、くっつけたり、はなしたりします。
そうしているうちに煙のような白い筋状のものが、ふわぁーっとでてきます。
ただ、これだけです。
今思えば、何が面白いんだ?!と思うのですが、子供のころはそれが不思議で仕方がありませんでした。「ようかいけむり」を知らない友達に見せては、おどろく様子を楽しんでいました。
「ようかいけむり」をつくる
大人になり、「ようかいけむり」のことをしばらく忘れていました。
駄菓子屋などの「昭和」のジオラマを制作するようになり、急に「ようかいけむり」を思い出しました。
「ようかいけむり」は、昭和30年代くらいから販売されており、2020年8月、惜しまれながら製造中止となるまで、実に65年間も販売されていました。
手に入らなくなると欲しくなるのは私の性分で、「ようかいけむり」をいろいろ探し回りました。ヤフオク、メルカリ、楽天、アマゾン、古い駄菓子屋さん… 同じことを考える方も多く、なかなか見つけられません。
見つけても価格が高騰していて、『そこまでして欲しくはないなぁ~』と、欲しい!欲しくない!の気持ちに心が揺さぶられました。
それなら、作ってしまおう!
そんなことを思いつき、ついに「ようかいけむり」の自作に乗り出しました。
パターン 1(清潔編)
<準備するもの>
- 強力粉(25g)
- 水(10ml)
- ワセリン
ワセリンはチューブタイプ(安い)ものを使用します。
私が購入したのはこちらです。
ワセリンは花粉の季節に重宝します。
花粉症の薬は苦手という方は、このワセリンを朝起きてすぐに鼻の穴に塗っておくと、かなり効果的です。手や顔の皮膚を保護したり、唇の感想などを防いでくれますので、冬場には大活躍します。
<作り方>
- 強力粉と水を混ぜてこねていきます。
- 完全にひとつにまとまったら、30分くらい放置します。
- 放置後、ボウルに入れてよくすすぎます。
- 水が濁らなくなるまで、こねながらすすぎます。
- 水が濁らなくなれば完成です。
パターン 2(お手軽編)
<準備するもの>
- フーセンガム(歯にくっつくガム)
- ワセリン
<作り方>
- ガムを噛み、味がなくなってもずっと噛みます
- 紙の上にガムをのせて薄くのばします
- ガムの上にワセリンを少量指にとって練りのばします(数日同じことを繰り返します)
<遊び方>
ガムとワセリンがほど良く融合したものを親指と人差し指にすくい取り、指を開いて閉じるを繰り返すと、煙のような糸がフワッと出てきます。
<ポイント>
最初に「グリーンガム」で実験しましたが、うまくいきませんでした。
「ようかいけむり」とほぼ同時代に存在したであろうガムの方が相性が良いと思いなおし、上記のフーセンガムを購入してきました。動画は「コーラガム」で作ったものです。
噛みたてのガムにワセリンを塗って、すぐに試してみましたが、うまくいきませんでした。
翌日になってもワセリンが塗られたガムは、カピカピになっていませんでしたが、少量のワセリンを塗りこんで、手になじむ柔らかさになったところで試してみました。
それもダメでした。
結局、5日後まで同じことを繰り返し、ようやく動画のような糸を引くことに成功しました。
これはガムの成分にもよるのかもしれませんし、気温や湿度にも影響されるのかもしれません。
各自、うまく調整してみてください。
買うと損するマジック商品代用パターン
そういえばマジック(手品)で手や指をこすると煙の出てくる演出があったなと思いググるとアマゾンで見つけました。
購入したわけではなく、レビューしか参考にしていませんが、これは「ようかいけむり」のように指ですくい取って使うものではなさそうです。
どうやら、これを燃やした後に残る樹脂のようなものを指ですくい取るもののようです。
つまり、ひと手間かけてようやく「ようかいけむり」のようなものになるということです。
レビューでは、マッチの横についているマッチをするところに似たような紙切れが入っていると書かれています。
じつは、上記方法以外に、マッチをする部分を燃やすという方法が存在します。
それならば、わざわざ高いお金を出してこちらの商品を購入する必要はありません。100円均一でマッチをセットで買ってきた方がよほど安上がりです。
マッチの擦るところを燃やして作るパターン
おそらくマジック用品として売っているものは、このマッチを擦るところがシートになって販売されていると推測します。もし、アマゾンでマジック用品を買うのなら、マッチを擦るところを燃やせば代用できそうです。
<作り方>
- マッチ箱からするところを破り取る
- 破り取ったするところを燃やします
- 火が消えると茶黄色の燃えカスが残ります
<遊び方>
茶黄色の燃えカスを指にすくいとり指を開いたり閉じたりします。
すると、煙のようなものが出てきます。
<注意>
この方法は、マッチの擦るところを燃やすときに出る煙が、身体によくないという記事を見かけました。なので、お薦めしません。ということは、同様に、マジックグッズである商品も体には良くないと思います。
その点、ガムや強力粉を使用する場合は、そうした恐れはほとんどないと思われます。
作ってみてわかりましたが、やっぱり本物のようには煙が出ない。
復活してくれないかなぁ。