尺貫法
インターネットで波型トタンと検索するとヒットする寸法は、「尺貫法」という日本独自のものの影響からか、91 cm×182 cm や 90 cm×180 cm の製品が多く存在します。
恐らく、昭和の時代に建てられたであろう、ほったて小屋・・・トタン小屋は、日本独自の「尺貫法」に基づいたトタンを使用しているはずなので、ジオラマにするにはこの大きさを基準にした方が良いと感じています。
波型トタンをジオラマに
僕が作りたいジオラマは1/12スケールです。
つまり、ミニチュアのトタンは1枚当たり7.5cm×15 cmくらいのものとなります。それを組み合わせて、トタン小屋を組み立てるというわけです。
まずは、この1枚のトタンを再現するための「製造機」を自作することから始めます。
波のピッチは「小波(3.2 cm)」「大波(7.6 cm)」と種類がありますが、僕は「小波」を再現したいので、波のピッチは2.6cmほどとなります。しかし、この再現に適切な円柱の材料が安価では見つからず、今回この方法で波型のトタンを作ることができれば、素材を変えて再度挑戦してみたいと思っています。
今回の「製造機」は上下から全面プレスするのではなく、歯車をかみ合わせることにより波型を作るタイプに変更です。
前回の失敗作↓
歯車をかみ合わせるタイプの波型トタンの製造機製作
1.丸棒に丸箸を巻く
ダイソーで買ってきた丸棒に丸い竹箸(これもダイソー)を巻き付ける。そして隙間を均等に空けながら、箸も直線的に巻いたら輪ゴムで固定した後、1本おきに瞬間接着剤を下の写真のようにたらして仮止めをします。
箸は曲がっているものも奥含まれているので、まっすぐなものだけを使います。
2.仮止めの修正
仮止めをしていない箸だけを下にずらし、ずらしてできた部分に瞬間接着剤をたらします。その時、箸と箸の間のスペースが均等にまっすぐ空いているのかを微調整しながら、接着剤で止めていけいます。
乾いたら、接着剤で止めていない箸を全部抜きます。そこに接着剤を流し込みます。
3.仕上げ
念のために、下の写真のように木工用ボンドで隙間を埋めるように接着します。
この工程をもう一度繰り返し、この棒を2本作ります。僕の場合、ダイソーで購入した丸棒の両端でこれを作りました。
4.切断
箸の先は細くなっていくので、細くなりはじめる手前のところに印を入れて切断します。
切断したのがこちら。うまく歯車のようにかみ合っています。
4.手動でプレス – 紙で実験 – 仮完成(成功?)
前回製作したプレス機は、A4一枚ですらプレスができなかった。
今回は歯車の間に紙を通す構造なので、プレスは出来ると思うのだけれど、取っ手のようなものを付けないとうまく回せない。
しかし、その取っ手部分をどのようにつけて良いのかがわからず、今は両手で握りながら1つ1つ歯車をかみ合わせて回すように紙をプレスしてみました。
A4の紙を2枚に折った場合と4枚に折った場合とで実験しました。
写真は2枚に折った場合ですが、4枚に折った場合(0.2mm程度)でも難なく波型を付けることができました。
実際にアルミ板で成功してこそ製造機の完成となります!
そこで、ガスレンジ周りに油跳ねを防ぐためのアルミを100円均一で買ってきて、それを3枚程重ねて厚みを出して実験です。
なんと!!
超良い感じ!
この製造機を今度は金属製で製作したいと思います。
そんな製造機を作ったところで、誰が使うんだ? 何回使うんだ? という声も聞こえてきそうですが、1/12スケールの波型トタンをジオラマで使う以上は、こういう製造機がないとダメなんですね。
この製造機では、高さ約15 cm、横幅は無限の波型トタンが作り出せます。
通常の波型トタンは、91 cm×182 cm や 90 cm×180 cm というものが多いのですが、1/12スケールとした場合、高さが約15 cmというのは、まさに1/12スケールです。
これで出来た波型トタンを貼り合わせることで、トタン小屋がリアルに作れるのではないかと思います。楽しみです。
しかし、課題が一つ。
どうやったら手動プレスをもう少し簡単にできるのか? せめて、ハンドルを回せばパスタの機械のように波型のトタンが出てくるようになればいいなぁ。
次回への課題
- 製造機を金属製にする
- 取っ手を回すことで波型トタンが出てくるようにする