【センドク】読書ノート 259冊目|優作トーク

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参考になるかどうかはわかりませんが、読んだ本の感想などを書いています。
結構、好き勝手なことを書いています。ネタバレもあります。

40代後半まで読書嫌いできた私ですが、2018年9月に読書を始めました。
そんなきっかけはこちらです。
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2024年1月19日に、私の不注意からブログのデータを全部消す!?という失態を犯してしまい、なんとかデータの復旧はできたものの投稿日時がすべて”2024年1月19日”となってしまいました。
読了本だけでも読んだ順番ごとに並ばせたい!
…と、架空の投稿日時を登録しながら、記事の並べ替えを行いましたので、記事の投稿日と「読了日」が違うこともありますがご理解ください。
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せっかくの機会なので、過去の記事に対しての「てこ入れ」および「読書感想などの追記」を行っています。

読書ノート

タイトル名:優作トーク

著者:山口 猛 (編集)

読了日:2022年1月29日

全体的な感想

インタビュアーと松田優作とのやりといりというトークを編集した本です。

全体的に、読むのに疲れる本です。
松田優作のハードボイルドにつられているのかどうかわかりませんが、インタビュアーの口調もハードボイルド的になっている。

「~である」「…そう思うのだった。」といった具合で、どっちがどっちの会話をしているのかたまにわからなくなる。全体的に固い感じがして疲労感が残ります。

実際、松田優作の部分だけを眺めてみると、ちっとも堅物なんかではなくて、自分の言葉に責任を持っているという感じです。責任を持つために、自分の気持ちをどんどん分解していく。そして正直に話すことが、相手には「堅物」に見えるのかもしれません。

私も最初は「堅物」だと思っていました。

でも、自分に正直でいるために、その気持ちを最適な言葉で表すために、深く深く考える、そしてそうした勉強をすることに関しては、すきでなければやっていられないストイックさがあると思います。

そうやって、自分を題材に「こころ」みたいなものを分析し理解することは、与えられた役の人物の「こころ」の動きを描写することに役立っているはずです。また、そうでなくては俳優ではないと思います。

そういう意味では、本当の役者だと思います。
好きでないとやってられない… ある意味、精神的に異常なまでに追い込む作業をすることが「こころ」を理解する(きっと人間は自分の本当にこころを理解することはできないのだろうけれども)ことです。

見せかけだけ演じる… つまり「仕事」として役者をしている人には、こころを見つめることは難しい作業です。好きでないとやり続けられない作業です。

そういう、狂気みたいな、好きだからとはいえやり続けられる「異常性」を持った人ではないかと思います。

ただ、この本は、若くして亡くなったということもあり、同じような内容がたくさん出てきます。それだけ、松田優作はブレていないということなのですが、終始硬い文章の連続と同じような内容だけに、後半は読み飛ばしモードに入ってしまいました。

ひとつだけ良かったところをあげるなら

後半は、読み疲れから読み飛ばしモードとなりましたが、唯一、疲れずに読めた内容は232ぺージと233ページ以降です。233ページ以降の内容としては「松田優作」の考えのようなものが凝縮され伝わってくるような気がしました。

それも、もしかすると、その前の繰り返される同じようなインタビューがそう感じさせてくれているのかもしれませんが…。

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